4.推敲によって育て上げる

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重複させないようにして空いた1句分

「食卓に加熱二分とメモのあり昼の一餉と妻は書きゐし」(比叡) 退職後お互いに入れ違いの事があります。帰宅後妻は不在で簡単な電子レンジの用意がしてありました。結句のゐしですが、ゐきか、ゐつか迷います。また3句と結句がダブっていますでしょうか。宜しくお願いします。なお望月の歌、添削有り難う御座いました。こんかい8回目でした。毎年開かれています。 「ゐし」ですと連体形止めですね。その必然性はないのでは? […]

撓みつつ」と「枝たお(を)やかに」

「撓みつつ枝たおやかに咲き乱るる白萩紅萩とめどなく散る」(比叡) 今萩が満開です。通るのに困るぐらいはみ出しています。また散り始めています。秋全開です。宜しくお願いします。 (俗称)萩寺と言われるお寺へいきますと、本堂に至る通路に沿って両側から萩が溢れていますね。先日見てきたお寺では左側が白萩、右側が紅萩の波でした。もうかなり散ったあとだったのが残念でした。散り萩もまたいいのでしょうけれど。「撓み […]

程度の問題だが、遊びは短歌の一つの要素

「かたたたきかたたたくだけ親の肩たたきたたかれ高まる愛情」(白糸) もももすももも・・・のような言葉遊び的な短歌はアリでしょうか?初めて添削してもらうのに、このような短歌ですみません。けれど、自分自身ではこういうのを詠むのが好きです。 詩情を失うことがなければ、定型化することで大抵は短歌になりますね。程度の問題ですが、遊びは短歌の一つの要素と言えるのでしょうね。それと、同じ言葉を繰り返して感動を強 […]

漢字を避ける繊細さ

「しりとりで紡ぐ言葉は六歳の吾子の広がる世界を映す」(麻里子) 息子としりとりをしました。どこで覚えたのか「ソマリア」などと言い,息子の世界がどんどん広がっていることに驚かされました。 アフリカ東部の、あの戦火(内戦)の国だったソマリアですか?すごいですね。確かに「六歳の吾子の広がる世界を映」しています。息子さんが成人されるころ、世界に戦火がなくなっているといいのですが・・・。「尻取り」という漢字 […]

最後が開いた表現なので途中で一度閉める

「繁繁と鳴く蝉の声夕暮れの河原の道は仄明かりして」(アン) 夕焼けの空が美しかったのですがそれはもう歌い尽くされている気がして。 初句「繁繁と」は「しげしげと」と読むのでしょうか?「鳴く」と言われれば「声」は不要では?最後が「して」と開いた表現ですから、途中で一度閉めると歌全体が締まりますね。ともかく、きれいな夕焼けを敢えて詠まず、暮れゆくほの暗い河原の道を詠まれたのはさすがですね。 添削: 「し […]

意味の違う漢字

「繰りかへし繰りかへし児に匙運びし日我(われ)乳色のカプセルの中」(銀色の風) まだ意志の疎通も出来ない、ただ親の庇護を求めている幼児の親に自分がいざなったとき、喜びや幸せはむろんですが、それ以外の思いもありました。外出の多い仕事を減らし、家でこどもと向かい合う毎日。乳色のカプセルに「閉じ込められている」という使役の気持ちと「閉じこもっていたい」という思いがないまぜでした。今、思えばどちらも懐かし […]

重複が気にならない例

「微かなる雨音を聴く胸腔に降りやまぬ雨まみどりの雨」(文2006/07/21) 降り止まぬ雨音を聴いていると、胸の中から響いてくるような気がします。 そちらもひどく雨が降っているようですね。これほど梅雨明けが待たれるのも久し振りです。それでも、お作ではその雨を「まみどりの雨」と表現されていて、決して全面的拒否ではありませんね。梅雨に気分をうまく合わせておられるのでしょう。お作では「雨」が三度出てき […]

二つの漢字がくっついて、ちょっと読みにくいから

「食卓で愛しい笑顔と向かい合い年を重ねる幸噛みしめる」(麻里子06/07/18) ご無沙汰しております。おかげさまで大変体調が良くなり、三連休は自宅で過ごすことができました。海の日は私の誕生日でしたが、家族と共にいることの幸せを改めて感じた日でした。添削、よろしくお願いいたします。 それはよかったですね。海の日(17日)が誕生日だったとのことですが、おめでとうございます。その祝いも兼ねて自宅回帰で […]

様々な配慮を

「次の逢如何にありなむ友らとの年ごと減りゆく同窓会に」(比叡2006/07/17) 今年の同窓会は5名参加者が減りました。来年はどうなるのかなとの思いです。2句目は自信がありませんがこれでよろしいでしょうか。宜しくお願いします。 同窓会は毎年開かれるのですか?結構マメなのですね。が、年々参加者の数が減っていくのは寂しいですね。お歳のこともあり、隔年にされたら増えるというものでもないでしょうし。。。 […]

歌は格段によくなる

「見渡せる稲の葉先は露宿しさざ波立ちて朝日にきらめく」(微笑女2006/07/17) 農道を挟んで左右に水田が広がります。常に水がはられているからでしょうかお天気が良い朝でも葉の先に露が光っています。風が吹くと稲が揺れて朝日にきらきら。きれいです。 今はまさに青田。広々とした水田に朝日が当たり、風に揺れる稲の葉先に朝露が光って美しいでしょうね。お作、ほぼよく詠めていますが、例えば「見渡せる稲の葉先 […]

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