6.いろいろな短歌

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要らない言葉

「接骨院の電気治療は心地よくしばしまどろむ幸せ感じ」(つれづれ)お世話になっている接骨院の電気治療は気持ちよくて、ついついその間眠ってしまいます。よろしくお願いします。結句ですが、「至福の時間」とした方が 良いのでしょうか?  わたしは経験ありませんが、接骨院の電気治療はそんなに心地良いものですか。なお、「心地よく」という言葉が前にありますから、「幸せ感じ」も「至福の時間」も要らないでしょうね。添 […]

一部だけが文語?

「会いたくてただ会いたくて切なくて今会いたくて瞼とじらん」(蓮) 会いたくてもなかなか会う事が叶わない人を思い、目を閉じて面影を追うことで切なさを紛らわそうと…、そういう恋心を詠んで見ました。一箇所、意味はおかしくなるとは思いますが、瞼にするか、瞳にするかで悩みました。御指導よろしくお願いいたします...

概念的

「支え合いつつも傷つけ合うことの哀しみを知る人として生きて」(むぎぶどう) 私は相手(他人)に気を使いながら生きていますが、相手も私に気を使ってくれます。そうした配慮のある人間関係の中でも、(相手の言葉などで)自分の心が傷ついたり、相手の心を傷つけたりすることは避けられません。それを哀しいと思う気持ちを詠んだのですが、感傷的でしょうか…。 何度も出てくる「相手」は、(他人)とあるように、不特定の人 […]

かえって分かりにくくなった例

「白萩のベールが包む彼岸花燃ゆる赤さへたをやかに見ゆ」(紗柚) 根に毒を持ち真っ赤な色をした彼岸花は単独で見ると強烈な印象を与えますが白萩に覆われてぽつんと咲く姿は可憐でたおやかに見えました。 「死びと花」「根腐れ花」などども言われ、墓地で咲いているのがよく見掛けられるため、だけではなく、「根に毒を持つ」ので、あの華麗さにも拘わらず、彼岸花(別名は曼珠沙華)を嫌う人が多いのですね。一方で、古く「赤 […]

写生歌

「仁和寺の石畳打つにわか雨 小さき弧を描きしぶきに変わる」 (山紫水明さん2003/03/12) このような平凡な景色は題材として不向きなのでしょうか? 写生歌を作る度に、「ただ目にした風景を説明してるに過ぎない」という思いにいつも駆られます。この場面では降ってきた雨粒が跳ね返って、円弧を描きながらしぶきになって消えてゆくのを何とはなしに「きれいだな」と思ってみていた記憶から作ったものです。 写生 […]

心象詠と心理詠

確かなる道見あたらず振り仰ぐ裸木透す永久の青空 (かすみさん2003年1月21日) 心象詠と心理詠とは異なるのでしょうか? この歌で「振り仰ぐ裸木透す永久の青空」は実際の光景ではなくてかすみさんの心に浮かんだ裸木であり青空なのでしょう。すくなくとも心深くに投影された景色でしょうね。それを詠まれたこの歌は心象詠と言えます。ただ、前半が心の中の葛藤に似た心理が表白されており、心理詠としての要素もありま […]

観念歌

「寂し時このみて読める歎異抄 深遠崇高浄土えの道」(九里多朗さん2001年9月6日) 自分がフイに理由も無く寂しく成る時が有ります、そんな時に好んで読むのが歎異抄です生きて行くも浄土に行くのも、ただ念仏を喜ぶだけで総てが助けられて頂ける様な気持ちになり心が安らきます・・・少し観念的と思われるかも知れませんが私は歎異抄を読む度びに安堵感に救われているのです。 観念歌もあり得ます。心こもれば、観念歌も […]

心象詠

下記二首、心象詠のつもりで詠みましたが複数の友人に見ていただいたら写実詠として受け取られました。心象詠として通じるようにするには如何したら良いのかご指導くださいませ。   ひと筋の道果てしなし椰子の葉に裏表なく風吹き渡る(かすみさん2002年11月4日)   幾まがり曲がりて港に辿りつく一湾暮れて海の茫々(かすみさん2002年11月4日) いやはや、二首とも素晴らしい歌ですね。  一首目。下二句「 […]

口語短歌と文語短歌

秋色をほのかにふくみやわらかく  老犬の寝息  木犀のかほり(fumikoblueさん2002年11月6日) まず、少なくともここでは、短歌は間を開けずに、ひと息で書くようにして下さい。それは、本来(原則として)短歌はひと息に詠む(かつ読む)ものだからです。ある種の効果を狙って、部分的に間を開けたりすることはありますが。  各句ごとに間を開けたり、3行書きをされるのは、例えばNHK歌壇や歌碑などの […]

口語短歌の課題

俵万智さんのサラダ記念日が大ヒットして口語短歌が大流行り。 ちょっとお洒落な感じの口語短歌に私も挑戦してみたいのですが どんなことに注意すれば良いのかしら? 「かたときも携帯離さぬ若人に孤独の魅力を教えたくなり」(須美さん2001年7月12日) 「孤独の魅力」というのはちょっときついかな。「良さ」くらいでいいですね。教えたいという衝動は分かりますが、ヘタに口を出そうものなら、いらぬお節介、わたしの […]