短歌の添え書きについて

説明書き

「トマトになり人を待たせる18分これが限界サラダになれぬ」(遊葉) 約束の行き違いで、人を待たせてしまい待ち合わせ場所に電車で向かいました。突かれたらプチンとはちきれそうなほど早く着いて欲しいと張り詰めた車中の18分。柔らかなドレッシングと交わる余裕など無い心境でした。その時を歌にしましたが、このように状況をお伝えしてもよろしいのでしょうか? このように状況説明など添え書きをしていただけますと、お […]

添え書きの解説なしで解かるように詠む

「笑いつつカメラを向けて撮すよと母に向けたる笑顔の写真」(葉月) 亡母がかって写真を撮ってくれた時のことです。上の句は母の動作。私がカメラに向かって(同時に母に向かって)微笑んだ写真です。よろしくお願い致します。 添え書きでは「上の句は母の動作」とのことですが、「・・撮すよと母に向けたる笑顔」という語の流れではそのようにはとれません(それが解かっていて、添え書きで解説されたのでしょうけれど)。大事 […]

添え書きはなるべく簡潔を旨としたい

添え書きはなるべく簡潔を旨としたいですね。短歌というものは、短歌だけで、しかも本来一首一首で成り立つものです。歌が詠まれた経緯とか、背後にある作者の個人的な事情とは無関係に、歌の鑑賞者(読者)は自分の個人的な精神世界の中で作品を鑑賞する。これが原則です。(もちろん、場合に応じて、最小限の説明が必要なこともありますが。)ですから、しばしば歌の作者の意図とは全く違うものとして鑑賞されます。作者は読者の […]

添え書きの文体

(添え書きをつけてみました。ところで、この添え書きは添削していただくためというよりは状況説明というか、これが無いと意味が通じない歌となっていますがそのあたりはいかがなものでしょうか?また、添え書きもこのように文体を同じにすべきなのでしょうか?)。 わが妻の生き別れの父と再会せしことを詠める歌 「瞬時にて埋まりし父と娘の溝に十年分の涙流れむ」(まことさん2003/04/05) 歌の前の添え書き、古歌 […]

固有名詞と添え書き

「ガリンコ号の行く手に群なすオジロワシ鋭き眼で一点を見つむ」 (白嶺さん2003/03/08) ガリンコ号は流氷観光船で、氷をガリガリと砕いて進むからこの名があるのですね。確かに<ガリンコ号>では意味不明と感じる読者もいましょう。しかし名は体を表すの諺どおりのこの名称も捨て難いです。そうした場合は、こうした特殊な語は、歌のあとに簡潔な説明を付けるといいと思います。こうした(名がそれほど流布していな […]