5.文法などについて

1/6ページ

形容詞

 「ありがたき二百三十七枚賀状受く恩師の近況丁寧に読む」(未歩)  添削:「ありがたし、二百三十七枚の賀状受く。恩師の近況は丁寧に読む」(未歩) お言葉を有り難うございます。お年賀状は今年頂いた総数の事です。申しわけございませんが、「ありがたき ・ し」のご指導をお願い致します。 「ありがたき」は形容詞「ありがたし」の連体形ですね。ですから、「ありがたき二百三十七枚の賀状」と続 […]

口語の「植える」

「鉢植ゑの花木を大方地に植ゑり古里を出るを決めし朝に」(広)すっかり古里に適応してましたから、離れづらいですね。 4年が経過し、故郷の生活に慣れられたところを、思い切って決断されましたねぇ。お作で示されている行為は、また戻って来ることを想定されたものなのでしょうけれど。。。ところで、口語の「植える」は文語では「植う」で、<植ゑ(ず)、植ゑ(て)、植う、植うる(時)、植うれ(ば)、植ゑよ>と変化する […]

他動詞と自動詞

「冬の陽の真黒き雲に沈むれば海鳥なきて激しく飛びかう」(がんこきよ)先日、ある漁港に写真を撮りに行ったとき、夕日が黒雲に隠れて沈んだ時に、海鳥が騒いで飛び回っていました。その情景を詠ってみました。添削宜しくお願いします。また「沈むれば」と言う表現が文法上正しいのか・・・ご教授願います。 何か劇的な情景のようですね。海鳥たちにも、太陽が雲に隠れて暗くなることは不気味なのでしょうか。なお、終止形で考え […]

基本的には統一を

添削:「虚と実を行き来するやうな日暮らしを如何にとかせん 陽はまた昇る」(すずむし) 添削ありがとうございました。何気なく使っている文字の意味がはっきりしてきて、嬉しくなります。また、口語、文語が入り乱れてしまうのですが、統一した方がいいのでしょうか?口語はともかく、文語は恥ずかしいのですが、正直、いい加減です。不慣れで、耳にうろ覚えの状態で使ってしまうので・・・ 如何にとかせん と直し […]

助詞について

「イマドキの女子高生となった子がまだ抱いて寝るくまのくんちゃん」(そよこ)高校生になった娘はおしゃれに気を遣うようになり、一層生意気にもなり、それなりに「イマドキの女子高生」的な外見になってきました。ですが、眠る時には幼い頃から一緒のクマのぬいぐるみ「くんちゃん」を必ず横に並べているのです(笑)。ずいぶん大人びてきたようでいて、幼かったころがそこにまだ垣間見える気がしました。親としては、子どもの成 […]

全体としての語の流れや音感も大切

横から入りまして恐れ入ります、なぜ甦りおりは甦りたりがいいのでしょうか?それと赤とんぼの群れは赤とんぼ群れてがいいのでしょうか?よろしくお願いします。(随真筆) ご質問があったようですが、 元歌:「休耕田は甦りおり黄金波(こがねなみ)に赤とんぼの群れダンスを踊る」(りこりこ)添削:「休耕田は甦りたり黄金波(こがねなみ)に赤とんぼ群れてダンスを踊る」(りこりこ) について、添削では「たり」とすること […]

下二段活用の動詞は。。

「降る雨に白い牡丹の大輪がなべて萎れり花びらの垂れ」(アン)春のひかりをふりこぼしていた牡丹が…残念です。 花は雨に弱いですね。それでも、天気が回復して日が差すと、元気を回復します。雨天が長引くと、どうしようもありませんが。。。お作で、「萎れり」は変ですね?「萎る」は下二段活用の動詞ですから(未然形が「萎れ」(siore)で、語尾にe音を含む)、完了の助動詞「り」は取りません。また「白 […]

「残す」は四段活用の動詞

「子の残せし学習ノートの余白には住所録あり亡夫の癖字で」(りこりこ) 昨日、 本棚の隅から子供が小学生だった頃のノートが出てきて白い所が勿体ないと思ったのでしょう、住所録になっていました。 下手な癖字も懐かしくて、しばらく見てしまいました。よろしくお願い致します。                 「...

動詞の使い方

「飽食と引き換えに日々失くせしは体温感ず人の行き来よ」(蓮) 日本社会は経済的に豊かになりましたが それと引き換えに曲解した個人主義が蔓延したり、日本人の美徳や価値観が失われていっているようで、義理や人情やそういう人のぬくもりは私が幼かった貧乏な日本にはまだあったような気がします。「失くせし」が文法...

一部だけが文語?

「会いたくてただ会いたくて切なくて今会いたくて瞼とじらん」(蓮) 会いたくてもなかなか会う事が叶わない人を思い、目を閉じて面影を追うことで切なさを紛らわそうと…、そういう恋心を詠んで見ました。一箇所、意味はおかしくなるとは思いますが、瞼にするか、瞳にするかで悩みました。御指導よろしくお願いいたします...

1 6