ヤ行の動詞

「人の世に憂ひなければ歌はなく心なくして人は絶へなむ」(劫) 大袈裟な物言いかもしれませんが、世の中に「憂」というか「負」があるからこそ、美しいものが感じられ、芸術が生まれるのではないかと思います。もちろん、何事もない全くの平穏な日日は素晴らしいのかもしれません。ただ、そんな世の中を想像したとき、人...

散文的?

「昨年の台風による塩害か庭の桜も咲くのは少し」(ゲンさんちの猫) この季節例年ですとたくさんの花が咲き春にはさくらんぼが実る庭の桜の木ですが、昨年の台風による塩害の為か今年はほんの少ししか花が咲いていません。さくらんぼも今年は期待できそうにありません。 前回は、自分の目に見えているものが他人にも見えていると錯覚し独りよがりの歌になったようです。その反省の上で状況が伝わる様に詠ったつもりですがいかが […]

説明的散文的な言い方

「紅梅の枝垂れて咲くさま麗しき立ち姿から樹齢を思ふ」(瑞希) あおぎり先生、こんばんは?!♪今日、お昼間は・・・暑い位に、暖かかったです。そして、道中で見掛けた・・・見事なまでの、「しだれ梅」に惹かれて詠んでみました。 どこかへ出掛けられる途中で、この見事な枝垂れ紅梅の花を観られたのですね。お作の後半「立ち姿から樹齢を思ふ」という説明的散文的な言い方は短歌ではあまりしないでしょうね。 改作: 「枝 […]

ごとし と ごとく

「満ち足りて輝きはなつ若き母みどり児抱きて匂うがごとく」(波子) 最後の言葉、ごとしなのか、ごとくなのか活用形がわかりませんが、兎に角書いてみました。昨年夏、初めての子供を出産したお嫁さんと、初孫に会ったときの感想を歌ってみました。赤ん坊を抱いて授乳してるときなど、本当に満ち足りて幸福そうで美しいと感じました。お尋ねしたいことがあります、「吾子」という意味についてなのですが、自分の子、それも幼い子 […]

思い出や、想像の世界は?

「かくれんぼして待つ我をあたふたと探す姿にいとしさ募る」(波子) 思い出や、想像の世界を詠んでもいいのでしょうか? 思い出はよく詠まれますね。想像の世界を詠む詠まないは、ご本人の好みによりましょう。読者が読んで分かるように詠まれることが前提ですが。。。このお作は、タイトルが「追憶」ですから、子供さんが幼かった頃の思い出なのでしょうね?

短歌の句読点

添削: 「突然に逝ってしまって悲しいわ。脳裏に鮮やかモモちゃんという犬」(瑞希) あおぎり先生、こんにちは?!♪あの・・・基本的なことなのですけど、短歌で、「句読点」はありなのでしょうか? (和歌ではなく)現代の短歌には、作歌上の制約は原則としてありません。その歌に効果的と思われるものは使えばいいわけですね。

もう少し具体的な表現で

「瞬きをするのも惜しい夕焼けにスズメの大群右へ左へ」(民子) 雨上がりの素敵な夕焼けに見惚れていたら、物凄い数のスズメがやって来ました。雨が上がったのを喜んでいるようにあっち行ったりこっち行ったり。リーダーでもいるのでしょうか、乱れることなく団体行動をとっていました。夕焼けに映え、見事な舞でした。 スズメの大群の塊が、あたかも一つの生き物のように「素敵な夕焼け」空を「雨が上がったのを喜んでいるよう […]

固有名詞の羅列?

「アメリカの姉と交信パソコンと携帯ファックス三種の神器」(民子) アメリカに住んでいる姉が、用事があり3月に2週間ばかり帰ってきます。それに伴う事務連絡のため、頻繁に連絡を取らざるを得ない今日この頃です。それにしても、パソコン・携帯電話のメール・ファックスと本当に便利な世の中です。どうして海を越えて外国まで瞬時に届くのか摩訶不思議です。その昔は手紙1枚出すのに飛脚が走ったのに・・・などと考えていま […]

残らむ 残るらん

「白木蓮(はくれん)の太古の花よ わが内の花もとこしへに咲(ひら)き残らむ」(麻里子) 白木蓮シリーズはこれでおしまいです。無理の多い歌を御指導くださいまして,どうもありがとうございました。木蓮は地球上で最古の花木で,今のような姿をとどめる一億年以上前の化石が発見されているそうです。個体としては落ちやすい花としながら「とこしへに」咲くというのはおかしいでしょうか。また,「(未来の時点で)咲き残って […]

漢字の使い方

「天城路に木々の芽吹きの音聴こゆ、たゆとう光りに山動き出す」(宋見) 「 光りあふれ木々に芽吹きの音を聴く天城は浅き春にざわめく」(宋見) 2月末、天城峠を越えると伊豆の海からの光りが鮮やかに山を照らし、木々の芽吹きの音が聴こえてくるように感じます。冬の眠りから山が目覚めのときを迎え、風にざわめいています。浅春の天城越えの楽しさです。 天城山と聞けば国定忠治を、また天城越えと聞けば同名の演歌(唄・ […]

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