5.文法などについて

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「り」は下二段活用動詞には付かない

「目覚めれば川の流れと同じ向き高山本線分水嶺越えり」(クマ親父) 30年近く前、下呂で組合の大会があり始めて高山線に乗りました、それまでの岐阜、飛騨のイメージはバス転落事故くらいしかなく、穂高の稜線を歩けば長野と岐阜を行ったり来たりするのに遠いところと感じてました、下呂まで当時どれくらいかかったのか記憶してませんがうたた寝からさめると川の流れが逆方向になっていました、列車の旅で分水嶺越えを実感した […]

老ゆ

「柔らかく細くなりたる老ひ母(はは)の指 土の感触忘れゐしごと」(和) 93歳の母は、週二回のデイサービスの施設に通うのを楽しみに、健やかな日々を過ごしています。土と共に生きていたその頃の逞しい手はどこへやら、今はほっそりと白く柔らかい指、その手足の指の爪を切って帰ってきました。よろしくお願いいたします。 93歳のお母さん、土とともに生きて逞しかった手が「今はほっそりと白く柔らかい指」ですか。きっ […]

残す

「ドレスデンの去年の洪水痛まじく橋に残せし丈余の爪あと」(比叡) 2005年ドイツのドレスデンの洪水の報道は記憶にあたらしく1年後2006年訪れた時は橋桁に洪水の跡がまだありました。日本でも今年の梅雨の被害を知り自然災害の恐ろしさを感じます。「橋に残せし」または「橋桁に残す」の連体形にすべきか迷います。宜しくお願いします。 今年西欧を旅されたわけですね。(「残せし」は語法的にミスです。「残しし」で […]

動作の完了を表す助動詞「り」

「赤飯を天こ盛りして先祖に供え息子気づかい香をも立てり」(伊那佳) 大雨が降っています。我が家は安心ですが、赴任先の息子が心配になってきました。仏壇に山盛りの赤飯を供え、線香も立てて無事を祈っています。 息子さんの赴任先はどこでしょう?今日は北陸にまだ雨が残っているようですが。。。ご心配でしょうね。他の地域は天気は回復に向かっているようですね。こちらも今、日が照っています。ともかく、赤飯をおてんこ […]

様々な配慮を

「次の逢如何にありなむ友らとの年ごと減りゆく同窓会に」(比叡2006/07/17) 今年の同窓会は5名参加者が減りました。来年はどうなるのかなとの思いです。2句目は自信がありませんがこれでよろしいでしょうか。宜しくお願いします。 同窓会は毎年開かれるのですか?結構マメなのですね。が、年々参加者の数が減っていくのは寂しいですね。お歳のこともあり、隔年にされたら増えるというものでもないでしょうし。。。 […]

四段活用動詞

「扇風機の分解掃除をする夫の飛ばせし螺子が廊下に光る」(すめーちゃん2006/07/17) 夫が扇風機の掃除をしていて、螺子が飛んだと大騒ぎしていました。私も呼ばれて二人で捜しましたが見つからず、他の螺子で間に合わせて一件落着、その夜なんと廊下で光っている螺子を見つけました。先生、飛ば(せし)過去形はこれで良いのでしょうか。宜しくお願いいたします。 機械を分解していざ組み立て直すとネジが余ったりし […]

過去(回想)の助動詞「き」(終止形)

「雨の中友が両手に抱えこし紫陽花の藍朱色のダリア」(アン2006/07/15) こしの使い方間違っていませんか。(T_T)。『過去(回想)の助動詞「き」(終止形)は、一般的には動詞の連用形につきますが(「きし」はその例)、「き」の連体形「し」と已然形「しか」は、カ変動詞「来」には未然形「こ」にも付くのです。「こし」「こしかば」。なお、終止形「き」はカ変動詞「来」には全くつかないですね。』のところを […]

咲き満つる

「ハナミズキ咲き満つ路をそぞろゆくポトマック河畔のサクラを胸に」(がんてつ) アメリカから贈られたというハナミズキですが、今では並木としてアチコチの路で美しい花を魅せてくれています。一方アメリカへ渡ったサクラも、ポトマック河畔に大きく育って人々を魅了しているそうです。双方が戦争という時代を過ごしましたので、抜かれたり折られたりの妨害にあったようですが、それを乗り越えていまが在る事を後になって知りま […]

「せる」

「泥運び軒に燕は新しき家庭つくらむと勤しみ励む」(多朗2004/04/21) 今年は早くから温かいせいか、もう燕が巣作りにやって来ました、私の家の軒にも一生懸命巣作りをやっています。 燕がもう巣づくりしていますか。早いですねぇ。残念ながら、我が家の軒にはトンと巣を作ってくれません。軒がある方角がちょうど交通量の多い国道に面しているからかもしれません。いや、それ以前に燕の姿をトンと見掛けないのです。 […]

(過去)の助動詞「き」の連体形「し」

>「手折りきし真冬のアザミ元気良く木曾川土手の匂いを放つ」 (ゆう子2004年1月24日) 添削: 「手折り来(こ)し真冬のアザミ二十日後も木曾川土手の匂ひを放つ」(ゆう子) (過去)の助動詞「き」の連体形「し」は、カ変動詞「来(く)」には未然形「こ」につく。なお、ついでに、已然形「しか」は「来(き)しかば」と、連用形「来(き)」につく。終止形「き」は「来(く)」には付かない。前にも書いたけれど、 […]

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