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梧桐学の「良い歌ですね」

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*--- 短歌の題名 ---*
1. 朝の散歩   夏の日差し    青春と病   歩く速さ   耳を澄まして    鈴の音    盆提灯   良歌   メ-ル   翁長雄志
2. ねむり姫   睡蓮   S L    五月の風   交換日誌    蕗の薹   水仙    老い二人    三年間は   
3. 車椅子   洗濯もの   鉄杭   妻の   点滴   麦秋   傘寿   春の息    清みゆく   枝垂れ桜
4. 脳梗塞   胸の傷跡   年賀状   冬のひかり   大根   月光   百千鳥    スタ-トペ-ジに   さざ波   淡雪
5.無情の雨   姉妹   大根   花火   秋晴れ   息子   秋風    天人菊    図書館   千の風
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負けた2008/08/28(木曜)

酒豪の血を引いた息子の飲みっぷりに夫は「負けた」とうれしげに言う」(微笑女)
ご旅行ですか。どうぞのんびりなさってください。
昨日投稿の続編です。主人の父方も私の父方も酒豪の家系ですが、主人はあまり強くありません。息子も強くはなかったのですが、付き合いを重ねているうちにかなり強くなったようで、主人よりもはるかに多く飲んでもケロッとしています。主人は息子が追い越していくことがうれしいようで、息子が帰ってから「あいつもいつの間にやら大人になったなぁ!酒も強くなったし、オレがあいつの年には考えもしなかったことを考えている」と言ってました。


会社勤めでは付き合いが多く、酒が飲めないと大変苦労するようですが、息子さんは「酒豪の血を引い」ておられるとのこと、よかったですね。とはいえ、何ごとも程度問題。酒も過ぎれば身を滅ぼしましょう。そのあたりの自己制御が大切と思われます。(私事ですが、わたしの姪の婿は商社マンでしたが、酒豪で、酒量過多と、仕事上のストレスの蓄積もあったでしょうが、若くして(30歳)膵臓癌で急死しました。)お作、うまくまとまっています。いい歌ですね。


木洩れ日 2008/08/20(水曜)

納骨の読経を終へし墓地静か 並ぶ卒塔婆を動く木洩れ日」(愛)
先日、母の納骨と初盆を済ませました。納骨の読経を終えた一瞬、蝉の鳴き声も止まり、木洩れ日だけに動きを感じました。先生、今日もよろしくお願いします。


お母さんにまつわる様々な想い出、また思いが脳裏を駆け巡っていたことでしょう。。。その真摯で神妙な思いがこのお作に乗り移っているようです。よく詠まれました。いい歌ですね。


りんご2008/08/15(金曜)

くるくるとリンゴ回して皮をむく朝の光も一緒に回る」(夢子)
たまに一個のリンゴの皮をくるくるとむきます!子供が小さい時はとても喜んでくれたのですが・・・最近はめったにしませんが。。。


以前は「一個のリンゴの皮をくるくると」剥くのが普通でした・・・。お作、少々あっけにとられましたが、いい歌です。何か、やられた、といった感じです。


母の死 2008/07/30(水曜)

サクサクと砕くる音して骨片の母は小さき壷に納まる」(愛)
先日母が逝き、少し気分を落ち着かせることが出来たところです。昨年より父、叔母、母と身内を続けてなくし、故郷が遠くなったような感じですが、暑い中気分を引き締めて頑張っています。

ご母堂が亡くなられましたか。深く哀悼の意を表します。ご母堂のご冥福をお祈り致します。もうだいぶ落ち着かれましたでしょうか。焼かれた骨片を砕きながら骨壺に納める・・・何とも表現のしようがない思いになりますね。

添削:
さくさくと砕けて骨のかけらとなり母は小さき壷に納まる」(愛)

(いい歌ですね。)


萼あじさい 2008/07/25(金曜)

鮮らしき萼あじさいの花の色この山かげに呼び止めるがに」(アン)
散歩中に咲きたての花を見つけると、まるで呼び止められたようで、なんともいえない自然な色の美しさ、造形に見とれてしまいます。


自生の山紫陽花の花が、散歩中に不意に目に入ってきたのでしょうね。それで思わず散歩中の足を止められた・・・。情況はよくわかります。

(旧仮名):
不意に咲く萼あぢさゐの鮮らしさ山路ゆく吾を呼び止めてしばし」(アン)
あるいは
「不意に咲く萼あぢさゐの鮮らしさ山路ゆく吾の歩を止めてしばし」(アン)

(いい歌ですね。)


梅雨明け 2008/07/25(金曜)

すずかけの樹雨の道を抜けしときスカ-ンと高き梅雨明けの空」(ちづる)
前日の夜から未明まで降った雨が上がって、その日の午後には梅雨明けとなりました。鬱蒼としたスズカケの道を雫に濡れながら抜けると、真夏の空が広がっていました。少し前の歌ですが、添削をおねがいいたします。


お作、「スカ-ン」が効いていますね。ただ、前半がいけません・・・。後半にこの歌のポイントがありますから、すずかけに拘ることはありませんね。

添削:
雨のしづく垂らす並木を抜けしときスカ-ンと高き梅雨明けの空」(ちづる)

(いい歌です。)


あの世でも 2008/06/28(土曜)

あの世でもまだ苦しんでいますかと自殺した子の母は仏に」(アン)
仏様に問いかける母親の言葉です。


苦しみから解き放たれようとして自殺した筈なのにね。死後も苦しみが続いては、それこそ救われません・・・。仏になったのなら、苦しみはもうないのですが、母などあとに残った人たちに苦しみを残して逝ったということなのですね。仏になった子の苦しみとは、つまり現世の母の苦しみ。それが分かっていてなお自死を選んだその子の哀れさは癒しようがありません。したがって、それを悲しむ母の苦しみもまたそうです。ちょっと話は違いますが、あの秋葉原の通り魔殺人事件に巻き込まれて大怪我をさせられた人が、退院してインタビュ-を受け、犯人に対する気持ちを聞かれて述べた言葉がまた意外でしたね。「憎しみより、あの青年が哀れだ」と。犯人に対する憎しみの言葉を予想した多くの人たちはショックだったのでは?同じような境遇の青年は大変に多く居るわけで、その代表として?、自分たちの苦境をああいう形で表現し、世間の目が自分たちに向いて、そうしたひどい境遇の改善が図られることを願ったのだろう、ということでしょうかね。しかし(彼にとっては)残念ながら、そういう意図はまったく汲まれておらず、極めて特殊ケ-スとして、犯人個人の悪行としてのみ片付けられていきます。平和な日本にして、その平和の陰で、自分を殺すか他人を殺すか、というぎりぎりの状況で、日々喘ぎながら生活している人たちが大勢居ることを知ります。「自殺者が年間3万人余」というのは、どうみても異常です。お作、いい歌ですね。


清涼をよぶ 2008/06/26(木曜)

鮎の画のピンと尾のはる活きのよさ待合室に清涼をよぶ」(たかこ)
私はお陰さまでそれなりに元気にしていますが、若い頃より肩こり性で、時々鍼灸治療に行く事があります。先生のお母様が描かれた鮎の絵が待合室に飾られていました。何時も有難うございます。

肩こりは、肩のあたりで体液(主にリンパ液)の循環が滞ることに原因があるようですが、定期的に、首の裏の下の左右あたりを孫の手などで叩いてほぐすといいようですね。わたしなどは両腕をぐるぐる回す運動をするようにしていますが・・・。針灸の先生のご母堂は、絵心がおありだった・・・。待合室の空気を清涼にするほどの腕前をお持ちで。
絵の鮎のぴんと尾を張る活きのよさ待合室に清涼ながす」(たかこ)

(いい歌ですね。)


献血ル-ム2008/06/24(火曜)

女生徒ら菓子を食べつつ談笑す梅雨の日暮れの献血ル-ム」(ちづる)
久し振りに献血ル-ムに行ってきました。待合室には飲み物やお菓子がたくさん用意されていて、女生徒たちが談笑していました。若い健康な血が一番といいますから、喜ばしい思いで眺めてきました。


正に乙女たちの血ですから、一番いいに違いありません・・・。かといって、諦めて献血ル-ムを退散してこられたわけではありませんね?人生経験豊富な人の血もまた同様に尊いと思われます。女生徒は女高生と思っていいですね?お作、女高生らが談笑しながら献血に臨む様子がとても健康的で惹かれますね。うまくすんなりと詠まれていますし、いい歌ですね。

女生徒ら菓子など食みつつ談笑す梅雨の日暮の献血ル-ム」(ちづる)


2008/06/21(土曜)

温かき土に光も混ぜ込めば土の命がキラりと弾く」(夢子)
土は良く耕して光も混ぜ込んでやると土の命がキラりと弾き出てきます!(*^_^*)


土をよく耕して光も混ぜ込んでやる・・・う〜ん、佳い言葉ですねぇ。。。「土の命」もいいです。農事によほど親しまないと、こうした言葉は湧いて来ないでしょうね。その情景も明瞭に脳裏に浮かびます。耕すとは、土を柔らかくし、空気に触れさせ、かつ光にも当てててやることでしょうけれど。ただ、お作で「弾く」は他動詞(つまり何かを弾く、というのがその用法)でしょうから、「土の命が・・・弾く」とは続かない点だけが惜しいですね。添え書きのように「弾き出る」なら(自動詞ですから)いいのすが・・・。

添削:
耕して土に光を混ぜ込めば土の命がキラリと弾ける」(夢子)

(いい歌です。)


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