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梧桐学の「良い歌ですね」

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*--- 短歌の題名 ---*
1. 朝の散歩   夏の日差し    青春と病   歩く速さ   耳を澄まして    鈴の音    盆提灯   良歌   メ-ル   翁長雄志
2. ねむり姫   睡蓮   S L    五月の風   交換日誌    蕗の薹   水仙    老い二人    三年間は   
3. 車椅子   洗濯もの   鉄杭   妻の   点滴   麦秋   傘寿   春の息    清みゆく   枝垂れ桜
4. 脳梗塞   胸の傷跡   年賀状   冬のひかり   大根   月光   百千鳥    スタ-トペ-ジに   さざ波   淡雪
5.無情の雨   姉妹   大根   花火   秋晴れ   息子   秋風    天人菊    図書館   千の風
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ハロ-ワ-ク:2010/11/16(火曜)

あゝ寒いハロ-ワ-クのドアの外澄む青空にひとすじの雲」(かざはや)
今朝はハロ-ワ-クへ。なかなか仕事がみつからなくて、寒さが一段と身にしみるが、爽快な青空と雲に元気をもらった。頑張ろう。よろしくお願いします。。


この頃の景気では、(ご年齢のこともあり)仕事捜しは大変でしょうねぇ。。。頑張って下さい、としか言えませんが・・・。「ひとすじの雲」が希望を繋ぐものであればいいですね。いい歌です、お作はこのままで。。。


眠る2010/10/28(木曜)

バンザイの姿で眠る孫の横体ちぢめて夫は眠る」(ちづる)
二人の対照的な寝姿をおもしろいと思いつつ、現状に重ねていろいろ考えてしまいました。よろしくお願いいたします。。

ご夫君に限らず、現今は日本の男性がやや自信喪失状態で、身を縮めている感じですね。お孫さんにはそんなことは関係なく、天真爛漫です。そうした意味を籠められたのでしょう。。。日本の現状を暗にこめられて、傑作な一首です。(ご夫君は気を悪くされるかもしれませんが。。。)

バンザイの姿勢で眠る孫の横で体ちぢめて夫は眠る」(ちづる)

(いい歌です。)


クモの糸2010/10/10(日曜)

紫陽花にこつそり張られしクモの糸捕らへ放さぬ雨粒さへも」(夏子)
今朝まで雨が降り、紫陽花を見ると知らぬ間にクモの糸が張られ、大きな水滴がたくさん乗っていました。捕らえられた獲物がもがくかのように、雨の粒がゆらゆらと揺れて。。

蜘蛛が巣を張る技術には感心します。糸に付ける、虫を捕らえるための粘液に、蜘蛛自体は身動きとれなくなることなく巣を張るのも不思議ですが・・・。お歌、もちろん雨粒が落ちずに巣についたままである理由と、ひっかかった虫が逃れられない理由は全然違いますが、それを同様に捉えられた視点が面白いし、新味がありますね。蜘蛛の巣に付いている雨の滴が、きらきらとして目に見えるようです。

添削:
紫陽花にひそかに張られしクモの巣は捕らへて放さず雨粒さへも」(夏子)

(いい歌ですね。)


幼子2010/11/04(木曜)

臥すママにそっと寄り来て幼子は「貸してあげる」とアンパンマン置く」(愛)
夏風邪をこじらせていた嫁もやっと元気になりました。しばらく子供の世話などで泊まりこみましたが、三歳になる孫が、気になるのかママの傍に来て、自分の一番お気に入りのぬいぐるみを「ママ、かしてあげる」と置いていきました。今日もよろしくお願いします。。


いじらしいですね。きっとアンパンパンの効果があることでしょう。。。いい歌だと思いました。。。


重さ楽しむ2010/10/01(金曜)

わが背なに身体を預けて寝入る孫をそっと揺すって重さ楽しむ」(すずむし)
孫は五ヵ月半ほどになり、先日私がお守りをし、昔のおんぶ紐でおんぶしました。2,3度ぐずったかなあと思ったら寝入ってしまいました。まだ軽いです。が、眠ると前より重みが肩にかかります。揺すりながらその重みを楽しみました。

起きているときはある程度重心位置を自分で調整しますが、寝入るとまったりと体全体を預けますまらね。

わが背(せな)に身体あずけて寝入る孫をそっと揺すって重さ楽しむ」(すずむし)

(お孫さんとの間の情の交流がよく伝わるいい歌ですね。)


お盆2010/08/17(火曜)

経唱ふ肩に気配を感じをり炎のゆるる盆の夕ぐれ」(たかこ)
お盆はとくに気をこめてお勤めしていますと。。蝋燭の炎も高くなっています。

亡き人を心に描きつつの読経なのでしょうね。そのとき、確かにあの世から降りてきておられる・・・。お歌で「経唱ふ」→「経唱ふる」(連体形)ですね。

経唱ふる肩に気配を感じをり炎のゆるる盆の夕ぐれ」(たかこ)

(いい歌です。)


広島の蝉2010/08/14(土曜)

平和式典報道に混じり鳴く蝉も戦禍をくぐり来しもの」(いずみ)
広島の平和式典の様子がテレビで報道されます。毎年、暑さをあおるようにたくさん蝉が鳴いていますが、広島の蝉は、原爆を乗り越えて命をつないできた特別な蝉の声なのだとふと思ったことです。


原爆投下当初は、100年は草木も生えないだろうと言われていたそうですね。65年後の今の広島の様子は・・・。蝉もそうですが、命というものの逞しさですね。(もっとも、今の核兵器の威力は当時のそれの比ではなく、数も大量ですから、全くの仮定ですが、今もし核戦争が起こったら、そんなことは言ってはおられないと思いますが。。。)

添削(改作例):
思へらく平和式典の背後で鳴く蝉も原爆くぐり来しもの」(いずみ)

(いい歌です。)


故郷1・22010/08/01(日曜)

妻と来て故郷に四日目を迎ふ巡り巡れば思ひ出怒涛」(白嶺)
学童期に朱夏の光を駆け抜けて日にけに泳ぎし友はまうなし」(白嶺)
7月25日から28日まで、妻と故郷沙留(さるる)を訪れ詠んだ歌です。添削よろしくお願いいたします。


ご夫婦の故郷は沙留(さるる)ですか。美しい名と音(おん)の町ですね。

一首目添削:
妻と来て故郷を巡ること四日なべてのものに思ひ出怒涛」(白嶺)

二首目添削例:
学童期朱夏の光を駆け抜けて日にけに共に泳ぎし友なし」(白嶺)

(二首とも、いい歌ですね。)


通り雨2010/08/01(日曜)

「古池が濁れる夏の通り雨緋鯉泳ぐがかすかにわかりて」(広)
古池が濁りやすいのかどうか?池によるでしょうから・・。


底が浅く泥がたまっていると、雨で濁りやすいでしょうね。

添削(改作):
夏の雨とほりて濁る古池に緋鯉の泳ぐ影がゆらめく」(広)

(改作の形なら、いい歌ですね。)


草履2010/07/25(日曜)

草履には亡夫(つま)の足型くっきりと残りて下駄箱にひっそり生きる」(りこりこ)
娘がプレゼントしたつっかけ草履に亡夫の足型がくっきり残っていて、捨てよう捨てようと思いながら未だに捨てられずにいます。


亡きご夫君の足型が残るつっかけですか。なかなか捨てられない筈ですね。。。お作、ご夫君の足型が草履に残って、今も下駄箱の隅に生き続けていると。なるほど、ご夫君の生々しい実在感が足型から感じられるわけですね。

草履には亡夫(つま)の足型くっきりと残りて下駄箱にひっそりと生く」(りこりこ)

(いい歌だと思いました。。。)


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