トップページの歌2001年9月
- 2001.09.01
迷妄のテロにアメリカ炎上しさめざめと吾が心悲しむ
迷妄のテロにアメリカ炎上しさめざめと吾が心悲しむ
火口湖にみどりのさ水湛へつつ阿蘇中岳は白煙を吐く
美術館で日本画室から洋画室へ移り‘雑然’の印象を受く
なか空に雨こもらへば闇白し二階より見る路面の冥さ 【冥い】くらい
ほの暗き紫陽花寺に紫陽花の梅雨深むほど色顕ちてきぬ 顕ちくる(たちくる)だんだんと現れてくるという雰囲気や情景を表します
新緑の山腹を滝が白々と落ちる おりおり翳りをおびて 梧桐 学 2001年5月詠
単純に且つ精細に図られしモンドリアンの色面分割 梧桐 学 歌集「ザ・キャピタル」より
辛夷やや蕾の固さゆるめをり花天心に至れば春か 裕子原案のものを学が推敲し仕上げた二人合作です
きさらぎの暗き夜空に雪乱れひとひらごとが生きて光れり
千年が過ぎて新たな千年が始まるんだから何か始まれ 梧桐 学2001年元旦作