今日の二首

  • 2003.10.23

「山脈に纏はり太き虹かかる 重き美質といふもあるなり」 「低く太き重さうな虹架かる見てふと下腹部に愚鈍を感ず」

東北旅行詠-5

  • 2003.10.22

<東北旅行-盛岡> 「霞みつつなほ岩手山の稜線が北上川の果に浮かべる」 「啄木が新婚生活営みし借り間も観光スポット 盛岡」 「盛岡はイーハトーブ通りなど宮沢賢治の面影を活かす」 「わが妻を夕顔瀬橋に立たしめて撮りし岩手山 今寝室に」

今日の歌

  • 2003.10.18

この渋滞は何事ぞと思えば,町内秋祭・・・ 「いびつなる白き月浮く朝の空見てをりお神輿通る街にて」 向上心旺盛な?妻は今・・・ 「うん十年振りにテストといふものを妻が受けゐる時刻か今は」 職場はがらーんとしていて・・・ 「休日のトイレに回る換気扇ただ漠々と空気吸ひ出す」 わが職場の裏手は川。一塊の雲さえない秋晴れの日は・・・ 「部屋を出(い)で穂芒なびく堤にて穹(そら)に満ちたる<蒼>を吸ひ込む」 […]

今日の三首

  • 2003.10.15

世に<物質文明>を批判する論が横行しているけれど・・・また、過ぎたるは及ばざるがごとし、との古諺あれど・・・ 「かくほどに物あふれたる街行けば批判を超えて幸せ感ず」 「余ること足らざるよりはやはりよし物質文明をひそかに称ふ」 「造るより破壊は容易さればこそ物造るわざの尊さ思ふ」

明治村見学

  • 2003.10.13

<犬山・明治村へ H15-10-12> 「退(しぞ)きゆく明治時代の建物を集め残すも文化のおしゃれ」 「重厚の帝国ホテル玄関を据えて犬山・丘陵の<明治>」 「<呉服座>は<くれはざ>と読み江戸・明治の庶民の娯楽の形を残す」 「明治期の牢獄さへも移築して明治の文化の粋といふのか」 「あの頃は蒸気動力が主体にて<明治村>ゆくSLの汽笛」 機関車部分も車輛に組み込んだ旅客用軌道車があった。世界に唯一のも […]

月に架かる虹

  • 2003.10.10

2003-10-10:今日の十五夜の月、薄い雲を通して輝いていましたが、ふと見ると何と月を取り巻いて虹が出来ていました。いわゆる暈とは違い、月を大きく囲む細めの虹で、円弧のまま完全な円には成長することなく、ほつれて消えていきました。通常の虹とは逆の配色であったことも不思議です。 「満月に細き虹いま架からむとすれども完結せずに消えゆく」 「満月に架かる虹あり細々と逆配色にほのかなりけり」 「玄妙とも […]

東北旅行詠-5

  • 2003.10.09

(千葉家) はるばると来し遠野なり屋根に草生ゆる曲がり家まづ人を迎ふ」 「使用人、家族合はせて二十余人馬を商ひ暮らしし曲がり家」 「古き門あり尋ぬれば映画ロケ行はれし跡とふ曲がり家暗し」 「遠野市はもはや<遠野物語>の民話世界からほど遠き街」 「かっぱ淵、子供だましと思へども小川の淵に面影ほのか」 「<かっぱ淵>の標(しるべ)に妻を凭(よ)らしめて撮れば河童に見えくるをかし」 「曲がり家の民芸館に […]

今日の歌

  • 2003.10.06

2003-10-06:木曽川に沿って美濃加茂までドライブ。 「木曽川は坂祝(さかほぎ)あたり水緑(あを)く層状岩壁と岩山を映す」 「渡りゆく層状岩盤は褶曲し地球内部のドラマを晒す」 「緑濃き水面(みなも)をみだしカヌーやらボート滑りて川下へ去(い)ぬ」 「意外なり坪内逍遥生誕の地と記す碑のたつ美濃加茂市」 「迷ひ来し古き建て屋の路地裏が中仙道の太田宿とぞ」 「古きもの残す人あり新(しん)に就く人あ […]

東北旅行詠-4

  • 2003.10.04

「曇る日は田沢湖さらに青さ増し金色(こんじき)乙女像抽(ぬ)きんでて顕(た)つ」 「棲めざりし田沢湖に今ウグイゐて妻が撒く餌にどどっと寄り来」 「宿求め夕靄深き鄙の道八幡平へあせりつつ駈く」 「高原は秋にタンポポ綿毛つけ幾許(ここだ)並びて微風にも崩(く)ゆ」 「朝霧の霽(は)れゆく迅(はや)き前山は標高千五百の上へ突き出(い)づ」 「八幡平に同宿したるは名古屋生まれ岩手に学ぶ青年なりき」

今日の歌

  • 2003.10.02

今でも依然として火星が痛いほどの強さで輝いています。- 「白雲の薄きを透かし暈(かさ)まとひ火星おぼろに光る恩寵」 「山嶺にしばしどしりと尻を置き七日の月は悠然とあり」 「お隣の奥様ふたり今夜また路上におしゃべり 吾が帰宅まで」 「この地球つと真ふたつに割れたらば六十五億の人間いづこへ」

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