今日の一首

  • 2001.12.21

「山上の城を照らせる光線に白く浮きつつ雲の影はしる」(梧桐) 金華山山頂の岐阜城(昔、稲葉山城)。斉藤道三、織田信長ゆかりの城です。夜には下方から照明されて美しい。今晩、若者らとの宴会を済ませて職場へ戻る途中、バスからこの歌のような情景を見ることができました。おそらく雪雲と思われる雲が盛んに城にまつわりつき、城とともに照明に白々と輝いていました。何の主義主張も含まない、純粋な抒情歌。

今日の一首

  • 2001.12.20

「暗緑の山波を越え白々と聳(た)つ御岳山(おんたけ)は嶺ふぶきをり」(梧桐) (「聳つ」と書いて「たつ」と読むのは短歌では普通です。聳えることですね。また、「御岳山」と書いて「おんたけ」と読む類も普通です。これは木曾節にも出てくる木曾山系の御岳山、木曾の御岳です。晴れた日に通勤路からはるか東方に見えます。その手前も木曾山脈。この時期は、手前の山脈には雪がなく、冬の山肌色をしており、その上に雪をかぶ […]

今日の一首

  • 2001.12.16

「米軍のアフガン空爆まだ続くこと思ひつつ妻と歩める」(梧桐) こんな調子ですから、楽しい筈の散歩も楽しくはありませんね。(-.-;)

今日の二首

  • 2001.12.15

「テロリスト集団versus米軍の昼夜の死闘は劇画のごとし」(梧桐) 実際、我々はこんな感覚でニュースを見ているのではないか、考えれば恐ろしいことですね。(versusはヴァーサスで、「対」のこと。) 「街中に氷雨(ひさめ)降りつつ眼前(まなさき)の近山白くけむるは雪か」(梧桐) これは実景で、今朝のことです。あおぎりが知るこの冬の初雪ということになりますが、ただし眼前の近山(せいぜい200m位の […]

今日の一首

  • 2001.12.14

「『ABM条約脱退MDを推進』宣す-カウボーイ・ブッシュ」(梧桐) 日本への原爆投下をはじめとして、ベトナム戦争、湾岸戦争、数々の航空機ハイジャック対応、そして今回のアフガン爆撃などなど、要するにアメリカの中枢には、今でも「西部劇魂」がしっかりと残っていると感じます。パンパンパンの、かっこいい撃ち合いが好き。

今日の一首

  • 2001.12.13

「この狭きトイレの個室に灰皿が置かれゐて今日も吸ひ殻5、6」(梧桐) (用を足しながら?何を思案しているのでしょう。あるいは一人になれる場所は他になくてこうなるのでしょうかね。職場では、デスクに居ようが何をしておろうが、常に人と人との繋がりの中に居ますから、時にはそれを断ち切りたくもなるのだとも思えます。喫煙だけが目的ではなさそうで、現代人の悲哀を感じますね。)

今日の一首

  • 2001.12.11

「ひと夜明けメタセコイアら裸なり いま散りいそぐテロの集団」(梧桐) キャンパスにメタセコイア並木があり、ちょうど激しく落葉しています。特に、昨夜から今朝にかけて強風があったようで、一気にほとんど裸になってしまいました。折から、アフガニスタンではテロ組織「アル・カイーダ」が壊滅しようとしています。両方がイメージ的に重なったのでした。  現時点でも死闘が繰り広げられているのに、それを詩的イメージとし […]

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