即席短歌一首
- 2001.11.22
「夜明け前 屋上すごく冷えまさり四方にはしる獅子座流星群」
「夜明け前 屋上すごく冷えまさり四方にはしる獅子座流星群」
「隣り合ふ組ごと目には見えぬ壁立ててレストランに幾多の世界」(梧桐) 隣り合うテーブル同士、お互いに声は筒抜けなのに、相手グループのことには無頓着。このことにふと気づいて、ちょっと妙な気分になった。
「雨後(うご)の朝、地に湿潤の空気満ち日にさんさんと遠山紅葉(もみぢ)」(梧桐)
「錆にほふ鉄骨ビルの片隅にこほろぎ鳴けり 息ひそめ聴く」(梧桐)
迷妄のテロにアメリカ炎上しさめざめと吾が心悲しむ
火口湖にみどりのさ水湛へつつ阿蘇中岳は白煙を吐く
美術館で日本画室から洋画室へ移り‘雑然’の印象を受く
なか空に雨こもらへば闇白し二階より見る路面の冥さ 【冥い】くらい
ほの暗き紫陽花寺に紫陽花の梅雨深むほど色顕ちてきぬ 顕ちくる(たちくる)だんだんと現れてくるという雰囲気や情景を表します
新緑の山腹を滝が白々と落ちる おりおり翳りをおびて 梧桐 学 2001年5月詠