昨日の一首
- 2004.02.11
(口語新仮名):- 「右手袋廊下の隅に落ちているあの日のままの位置と姿勢で」
(口語新仮名):- 「右手袋廊下の隅に落ちているあの日のままの位置と姿勢で」
枯並木枝ことごとく雪着けて朝の薄日に銀色(ぎん)に照り映ゆ す裸のメタセコイアに雪積もり天を指す錐(きり)雲に交はる
交叉路にさしかかるころ垂れ雲の切れ端が雪片となりて降り初む
「<アリラン>を口ずさみつつ運転し前方はるかに雪降れる山」 「部屋出でて青年男女群像のうごめく真冬のキャンパス歩む」 「キャンパスを行く青年らはわが息子わが娘よりいつしか若し」 「妻病めば来し食堂にひしめける若者たちの青き匂ひよ」
一日遅れの投稿で。。。 「聳えつつ伊吹山(いぶき)の雪嶺かがやけど奔れる雲にをりをり翳る」 「前を行くご婦人運転の高級車凍れる路面に滑りこなた向く」 ----------唱歌<アリラン>は朝鮮民族の民謡なれど・・・ 中学生の頃は日本の歌と思っていた。 「<アリラン>を習ひしはいつ胸深く沁み入る調べ今も新鮮」 今朝のテレビで知りしは・・・ 「植民地時代の映画の主題歌が正調<アリラン>と聞けば悲しゑ」 […]
木曾三川国立公園に妻と遊ぶ: 「若き歌友語る震災の嘆きさへ嘘のやうなる冬空の冴え」 「一三八タワーにのぼりたたなづく青垣山に小切子節(こきりこぶし)聞く」 「真青なる冬空を航(ゆ)く飛行機のすぢ雲幾重も交はりて伸ぶ」 「はや低き太陽なれど遍満せる光を反射し飛行機腹見ゆ」 「公園に作られし迷路に挑戦し塔に至らず妻もどり来ぬ」 「地面からどっしり生(は)ゆる一三八タワーに感ず人の偉大さ」 「山なみの途 […]
「朝戸出にあふぐ真青な中天に完全無欠の半月貼付く」 「上方から日本刀にてたち割りし月の左半が朝空に残る」 「白き円カミソリをもて真二つに切りし一半 今朝の月かな」 口語新仮名: 「青なのに行かない前車へクラクション。ぎくりと発車しバックミラー見てる」 {独り言:交叉点で、信号が青に変わっているのに、考え事か何かをやっていて気付かず、なかなか出ない前の車にジレてクラクションを鳴らすと、ハッとしたよう […]
「駆け抜けし低気圧ありて金華山うっすら白く化粧せる 良し」 「愛知晴れ北海道は猛吹雪 歌友を思ひ息子も心配」 「揉み揉めど石鹸泡立ち悪くして水道水に春よ早よ来い」
「氷(ひ)の風に追はれ入り来し高層ビル内暖かく陶芸展観る」 「常凡の技から余肉を削ぎ落とし芯のみ残す熊谷芸術」 ・・・(ジャコメッティーの彫刻芸術のようだ。。。) 新仮名: 「かな漢字変換《くまがいもりいち》が一発で《熊谷守一》と出た」
「休暇過ぎ職場に戻りしざわめきのうるさくもありうれしくもある」 「廊下行く靴の音からその主の名のみにあらず人柄も知る」 ----------------口語:- 「もう最後なのだから<長>の選挙管理委員やれという電話あくびして聞く」