生活詠

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今日の一首

  • 2001.12.20

「暗緑の山波を越え白々と聳(た)つ御岳山(おんたけ)は嶺ふぶきをり」(梧桐) (「聳つ」と書いて「たつ」と読むのは短歌では普通です。聳えることですね。また、「御岳山」と書いて「おんたけ」と読む類も普通です。これは木曾節にも出てくる木曾山系の御岳山、木曾の御岳です。晴れた日に通勤路からはるか東方に見えます。その手前も木曾山脈。この時期は、手前の山脈には雪がなく、冬の山肌色をしており、その上に雪をかぶ […]

今日の一首

  • 2001.12.16

「米軍のアフガン空爆まだ続くこと思ひつつ妻と歩める」(梧桐) こんな調子ですから、楽しい筈の散歩も楽しくはありませんね。(-.-;)

今日の二首

  • 2001.12.15

「テロリスト集団versus米軍の昼夜の死闘は劇画のごとし」(梧桐) 実際、我々はこんな感覚でニュースを見ているのではないか、考えれば恐ろしいことですね。(versusはヴァーサスで、「対」のこと。) 「街中に氷雨(ひさめ)降りつつ眼前(まなさき)の近山白くけむるは雪か」(梧桐) これは実景で、今朝のことです。あおぎりが知るこの冬の初雪ということになりますが、ただし眼前の近山(せいぜい200m位の […]

今日の一首

  • 2001.12.13

「この狭きトイレの個室に灰皿が置かれゐて今日も吸ひ殻5、6」(梧桐) (用を足しながら?何を思案しているのでしょう。あるいは一人になれる場所は他になくてこうなるのでしょうかね。職場では、デスクに居ようが何をしておろうが、常に人と人との繋がりの中に居ますから、時にはそれを断ち切りたくもなるのだとも思えます。喫煙だけが目的ではなさそうで、現代人の悲哀を感じますね。)

今日の一首

  • 2001.12.11

「ひと夜明けメタセコイアら裸なり いま散りいそぐテロの集団」(梧桐) キャンパスにメタセコイア並木があり、ちょうど激しく落葉しています。特に、昨夜から今朝にかけて強風があったようで、一気にほとんど裸になってしまいました。折から、アフガニスタンではテロ組織「アル・カイーダ」が壊滅しようとしています。両方がイメージ的に重なったのでした。  現時点でも死闘が繰り広げられているのに、それを詩的イメージとし […]

今日の一首

  • 2001.12.10

「携帯も部屋の電話も迷惑な来信多し 電波も泣くよ」(梧桐) 本当に困ったものですね、迷惑電話やメール。これは科学技術の冒涜です。

今日の一首

  • 2001.12.09

「青い耳ふさふさ白毛の小犬ゐて走って止まって後足(あとあし)を上ぐ」(梧桐) 青い耳の、白い毛ふさふさの小犬を見ます。通勤路の途中にあるペット犬店です。たまたま交差点の角なので、信号待ちの時にじっくり見るのです。元気にちょこちょこ走り回る様子は、たくさんの犬の中で一際愛らしく見えます。後足を上げておしっこする様も、それはもう可愛いのですよ。 耳が青い犬なんて居ませんよね。じゃ、これは何ですかねぇ。 […]

今日の一首

  • 2001.12.08

「ふと頭上にはばたく音し白鷺がおほきく揺れて電線にとまる」(梧桐) これは通勤途中の実景で、雀はおろか鳩よりよほど大きい白鷺が電線にとまった、そのことに驚き、また感動したのでした。

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