宗教と音楽
- 2016.06.12
時代・国を超えて宗教と音楽は人とは不可分のものであり経し
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
時代・国を超えて宗教と音楽は人とは不可分のものであり経し
住む国土広大なるゆゑ空間に漢詩は展(ひら)き短歌は時間を追ふ 白秋の <まちぼうけ> さへ韓非子(かんぴし)の故事に拠ること知る人少なし
公園の杜に多くたつ彫像のそれぞれがもつ哀しみの翳
遙かに聞くセーヌ川(せーぬ)氾濫の危機に想ふかつて掏摸に遭ひしルーブル美術館(るーぶる)
空の月と「肉月」「舟月」の‘偏’があり漢字の成り立ちの複雑さ示す
われわれに最近接せる火星見つつ蛸に似る火星人の漫画を想ふ 驚きぬ月に千兆トンの水在るとふ。まして火星にはと想像に遊ぶ
いま「水脈(みを)」は航跡の意味、舟通す浅瀬の溝が原義なれども
ある人名思ひ出さむと脳髄を思考の熊手で掻けどもむなし
いつになく紫陽花が早く色付きゆく今夏は猛暑で長くつづかん
落ちかかる月を日本では「傾く」と言うが漢詩では「斜め」と表現 (新仮名)