社会詠

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2007年8月3日

  • 2007.08.03

タリバーンによる韓国人人質事件  タリバーンによる人質事件が無事に済むと思へぬ現実の厳しさ悲し 人道的ボランティア活動に殉ずるとの覚悟をもちてアフガンへ行きしや 人道の通じぬ場所にて純粋なる人道的使命感の意味問はれゐる 案の定韓国内にも自己責任問ふ声あがる あはれ人質 人質に若き女性の多きこと悲惨きはまる結末匂はす 目には目を、人質には人質をとの憎しみの連鎖を断ち切る智慧なきもの 心配のすべてが杞 […]

2007年7月10日

  • 2007.07.10

現代版島原の乱は憂鬱なり神学生らの立て籠もり事件 わが思惟の範囲を超ゆる世界にて荒蕪たるかな狂信モスレム 立て籠もる神学生らへ軍隊を突入させて死者の山つくる ——— 自殺した大臣の跡を継いだ人がもう銭金(ぜにかね)で責められている (新仮名)

2007年6月7日

  • 2007.06.07

クリストの芸術に因んで・・・ 真青なる防音シ-トに覆はるる未完のビルは梱包芸術 過去9年間連続で自殺者数が3万人余・・・ 自殺者が毎年3万を超えていては美しい国とはとても言えない (口語新仮名) 美しい理想の国は不戦の国和の国基地無く自殺者もゼロ (口語新仮名) 仮に、日本に米軍基地なく、最小限の国土防衛隊としての(現在より縮小した)自衛隊だけがある場合、日本を侵略する国が出てくると、現政権はじめ […]

2007年5月28日

  • 2007.05.28

驚きぬ 現職大臣自殺しき戦火に死ぬも悲惨なれども 自殺者数毎年三万を下るなし知りてギクリと頸骨鳴りぬ 山路にて杖つき前をゆく妻がデジカメ写真にやたらに写る 山路にてすれ違ふ人に「何があるのです?」問はれて答ふ「緑を撮る」と 尾根道を行けば視界に入り来ぬ眼前(まさか)の岸壁の上なる岐阜城

2007年3月25日

  • 2007.03.25

朝青龍 顔面紅潮し痙攣さへしてゐき優勝決定戦前 白鵬に叩(はた)かれ敗れて朝青龍苦笑したるは何の意味ぞや 意外にも結婚済みとふ白鵬の横綱近しを示す優勝 幾人(いくたり)もモンゴルより来て鍛錬し日本の国技を征服せんと . 飽きもせず日に数十人を殺し合ふイラクの現状を知りて呆然 早々のイラク撤退議決せるはアメリカ下院の良心か否か 安倍さんよ・・・ 憲法の国民投票法案は改憲前提と正直に言え (口語新仮名 […]

2007年3月7日

  • 2007.03.07

国府宮はだか祭・拾遺: おほかたは舗装に覆はるる地表なれど境内はよろし地球の素肌 もうもうと砂煙あげ裸形(らぎゃう)なる男ら本殿めがけて突進 かくほどの砂塵かぶるは幾年振り 裸男ら神域に暴れ ————————– 寒戻り冷たき強風受けながら株価暴落の因など思ふ 売り買ひのバランス崩れてたちまち […]

2007年2月28日

  • 2007.02.28

続々と地表に建てらるる超高層ビル群は現代版バベルの塔さ 大会社の営業部にして商業ビル ミッドランドスクエアは魔の匂ひ発す 巨大橋、高速道路網、超高層ビルなど魂(たま)を威圧し捩ぢ伏す 上海発世界的株価暴落が現代文明の脆さを徴(しる)す

2007年2月15日

  • 2007.02.15

高きほど風走るらし上層の雲が下層の雲を追ひ越す 空籠めて雲がうごめき回りゐて穴より一瞬漏れ陽ありけり 白き筋引き伸ばしつつジェット機の夕焼け雲へ墜ちゆくところ 木曽川が分かれて並流するところ妻と歩みて大河を二度越ゆ 二月半ば河原歩めば雲雀らが枯れ草叢にて遊べるに遇ふ 田園より住宅地へと近付くに人声聞こえ来 婦人か子供か (新仮名): 核軍縮6割したって人類の滅亡回数が20に減るだけ

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