生活詠

333/337ページ

今日の三首

  • 2002.02.03

「礼拝(らいはい)を「れいはい」と読み「重複」(ちょうふく)を「じゅうふく」と読む、これも時代か」 「イスラムの教義われらに煩はし、されど彼らの生活習慣」 「仏壇に毎朝拝む習慣のいつしか我にもつきて不可思議」

今日の二首

  • 2002.02.02

忠節橋いつ通過せし駅前に来てふと気付く無意識運転に 些事あまた大脳を占め運転は無意識となり身体(からだ)任せに (この状態は危険でしょうね。いや、身体が運転をすっかり覚えていますから、却って安全かも。飛行機の自動操縦のようなもの・・・?)

今日の二首

  • 2002.02.01

風雲急にして会議会議の今日ひと日、窓辺の鳩よゆめな笑ひそ 小組織が改革劇に揺れに揺れ さかんに窓をよぎる暗雲

今日の一首

  • 2002.01.31

ジェット音とよめる瞬時にこの耳は旅客機ならず軍用機と知る (かって我が勤務先は航空自衛隊の駐屯地近くにありました。だから、同じジェット音でも自衛隊機(つまり軍用機)のそれと旅客機のそれが違うことを、この耳は知っているわけです。もちろん、自慢にはなりません。悲しき習性。)

今日の五首

  • 2002.01.30

「ライオンまた織田信長と綽名さるる構造改革宰相がゐる」 「濃姫また織田信長の看板あり地酒の名なり岐阜の駅裏」 「歩みきて私利私欲失せ執着なし、はや晩年に入りたるらしも」 「『光陰矢の如し』とは古諺にして常に真なりゆゑに空(くう)なり」 「照りながら螢のやうな雪が舞ひ睫毛に付きてしばし光りぬ」

今日の四首

  • 2002.01.29

並(な)み立てる煙突の吐く煤煙が雲に混じりて富士山おほふ 富士山は煙と雲に隠れしが雪かづきたる巨塊の残像  にちにちにその実(み)かそかななりはひの似たるといへど耐へて処しゆく 前向きて歩みゆくのみ折々は背後(うしろ)にひろがる闇ざわめけど

今日の4首

  • 2002.01.28

「歌ひとつ忘れしことにわだかまりここ数日は不毛なりけり」 「雲間より見し北海道の先端の吹雪ける様を異様に記憶す」 「国はみな一つ小島に執着す、たったひとつの地球と知るゆゑ」 「喫茶店に禁煙室なく周辺の客ら紫煙の暴力ふるふ」

今日の一首

  • 2002.01.21

時差ボケで真昼に睡魔おそふたび渾沌としてアルーバ島見ゆ (帰国後もう9日になろうというのに、恥ずかしながら、未だに時差ボケからくる昼間の眠気が完全にはなくなりません。年を取ったせいでしょうが、また14時間という昼夜が完全にひっくり返る時差が効いているようです。いや、まだあの美しい島、海岸、海を楽しみたいのかもしれません。)

1 333 337