音楽

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今日の8首

  • 2003.03.07

「空白く春の雨撒き 梅林の白き花には細雨が似合ふ」 「奇数番交響曲の間(あひ)に置くベートーヴェンの静の面よし」 「交響曲第四番に意外なるベートーヴェンの幽邃(いうすい)がある」 「いつしかも外は暗闇しゅわしゅわと音とも言へぬ微音満ちたり」 「前照灯やうやく届く闇のなか猫か二つの目が光り過(よ)ぐ」 「雨のあと夜空低くを奔る雲しらじらとして繊月隠す」 「ビルの間(ま)に誰(た)が忘れけんブーメラン […]

今日の五首

  • 2003.02.18

「ベートーヴェン、ヴァイオリンソナタ・クロイツェル車内に鳴りて外は満月」 「十五夜も十六、七夜もまんまるの月にていささか不気味でありける」 「満月の白き面(おもて)に影絵なす枯山水を踏みし人あり」 「冬の末はや日の光(かげ)はあたたかく錆の心も水色になる」 「デスマスクいづれなるかや伎楽面あるいは童子か恵比寿の面かも」

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