現在から2017年2月、2004年6月から2001年10月までの短歌を収納しました

音楽

今日の五首

「<愛>といふ甘くもつらき言葉あり。それが育てし技術の重さ」 (NHKテレビ、Xプロジェクトで、<愛>をキーワードとするプラズマテレビの開発物語が放映された。) 「吾が妻に幾度も言ひ来し愛といふ言葉の軽さ重さを量る」 「これまでも幾たび<愛>が人を救ひまた破滅させしや されど愛かな」 「かって我が唱へし<愛の工学>の嗤はれしこと想へば懐かし」 「殺人鬼大統領の持つ力恐れて首脳らやたらと持ち上ぐ」

今日の五首

「体調のすぐれぬ妻に聴かせけりかの<亡き王女のためのパバーヌ>」 「妻のためかくる癒しの音楽にいつしかわれが癒されてをり」 「<ダフニスとクローエ>まさに天界より泌み出(い)でそのまま部屋に満ちたり」 「ふか闇にラヴェルの音楽みちわたり確かに宇宙の果を視てゐき」 「君とかく夫婦(めをと)をするは必然の奇跡なるらむ 南無大宇宙」

今日の8首

「空白く春の雨撒き 梅林の白き花には細雨が似合ふ」 「奇数番交響曲の間(あひ)に置くベートーヴェンの静の面よし」 「交響曲第四番に意外なるベートーヴェンの幽邃(いうすい)がある」 「いつしかも外は暗闇しゅわしゅわと音とも言へぬ微音満ちたり」 「前照灯やうやく届く闇のなか猫か二つの目が光り過(よ)ぐ」 「雨のあと夜空低くを奔る雲しらじらとして繊月隠す」 「ビルの間(ま)に誰(た)が忘れけんブーメラン […]

今日の五首

「ベートーヴェン、ヴァイオリンソナタ・クロイツェル車内に鳴りて外は満月」 「十五夜も十六、七夜もまんまるの月にていささか不気味でありける」 「満月の白き面(おもて)に影絵なす枯山水を踏みし人あり」 「冬の末はや日の光(かげ)はあたたかく錆の心も水色になる」 「デスマスクいづれなるかや伎楽面あるいは童子か恵比寿の面かも」