朝焼け
- 2018.10.24
「起き出でて四方(よも)見回せばあかあかと朝焼け空が市街覆へる」
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
「起き出でて四方(よも)見回せばあかあかと朝焼け空が市街覆へる」
「金色(こんじき)の光を放ち日が没(い)りゆく。「地球が自転してるんだ」と言ふは痴(をこ)なり」
「宵闇の空深くして白雲のいと近く浮く 手に捕らへむか」
落ちゆくと見えて昇れる雲もありて上空の気流は春のきまぐれ
外光はすりガラス越しにも輝いて物・人なべて既に春なり
いかに異形に見ゆるとしても山脈は必然の形に波打ち聳ゆ
彼方なる山山のなか抜きんでて伊吹銀嶺が森厳に光る
ひらひらと落つると見えてもみぢ葉の終のひと葉の日に透きてあり 常緑の葉叢に澄明な空色に見ゆる葉もあり逆光を浴びて
窓より入るほのかな斜光に手の皺の異様に際立ちふと怯えもつ 刷毛をもて水塗るやうに春雨が甍を濡らし夕闇に光(て)る
世を覆ふ空の濁りをうち払ひ桜花(はな)が彼方まで川沿ひに雪崩る 重なりて桜の枝間を敷き詰むる花びら散らし鵯(ひよ)ら行き来す