2007年5月17日 / 最終更新日時 : 2022年3月17日 gotohman 生活詠 2007年5月17日 秋期には稲穂の金波の海たりし土地が五月も荒田のままなる 広大なる泥田の中ほど雉のゐて烏近づきしばし睨み合ふ 喫茶店の軒先燕の巣がありて雛らあけゐる菱形の口
2007年5月14日 / 最終更新日時 : 2022年3月17日 gotohman 生活詠 2007年5月14日 いつしらに鴨ら去りたる街川の隅の日向に亀ら寝そべる 魚住めぬ川と思ひしに藻を分けてうごめく影あり真鯉なるべし 後れ毛を立てて小鷺は川の面にみづからの影をしづかに映す 鷺は頸くねらせて吾を見詰めやをら飛び立ち川沿ひに去る […]
2007年4月27日 / 最終更新日時 : 2022年2月28日 gotohman 生活詠 2007年4月27日 人は皆旅行を愛し犬猫は一生一所ですごして足るも 犬畜生といへど故郷を知るものにて一生(ひとよ)をそこに過ごす潔さ 異様な光景・・・ いくたびもダイビングして軒先のカラスを脅す燕らありけり 攻められて路上に逃れしカラスなれ […]
2007年4月17日 / 最終更新日時 : 2022年2月28日 gotohman 生活詠 2007年4月17日 老ひとり雑草(あらくさ)を抜くその後方(しりへ)巨(おほ)いなる牡丹の花五つ六つ 四月半ば民家の軒に垂れ下がり藤の房花はや香り立つ 百種(ももくさ)の花に誘はれ散策する狭き路地にも選挙カ-の音 そこここに杉菜(すぎな)繁 […]
2007年4月4日 / 最終更新日時 : 2022年3月19日 gotohman 生活詠 2007年4月4日 真かどうか、疑問視する人も居るそうですが・・・: 嘘ではなく黄砂が中国大陸から来て日本をぼんやりさせる (口語新仮名) 街川を越えて行くとき俊敏の燕に遇ひぬ四月三日に 日本人の好きな言葉の第一位は<愛>: <愛>といふ甘 […]
2007年3月16日 / 最終更新日時 : 2022年2月24日 gotohman 生活詠 2007年3月16日 この冬は雪見えざりし伊吹山三月半ばに冠雪かがやく 雪降らず早々に閉ぢしスキー場三月半ばの大雪にどうする? 染井吉野開花予想の外るるさへ困る業界の在るを笑へず
2007年3月12日 / 最終更新日時 : 2022年2月24日 gotohman 生活詠 2007年3月12日 歩みつつときをり雨の降りかかる駆け合ふ雲のいづれの汗か 予報どほり日の二十パーセント雨が降り夕焼けもなく暮れゆかんとす
2007年3月7日 / 最終更新日時 : 2022年2月26日 gotohman 生活詠 2007年3月7日 国府宮はだか祭・拾遺: おほかたは舗装に覆はるる地表なれど境内はよろし地球の素肌 もうもうと砂煙あげ裸形(らぎゃう)なる男ら本殿めがけて突進 かくほどの砂塵かぶるは幾年振り 裸男ら神域に暴れ —— […]
2007年3月3日 / 最終更新日時 : 2022年2月26日 gotohman 生活詠 2007年3月3日 愛知・国府宮裸祭: 人押し分け拝む本殿に据ゑらるる大鏡餅に幾多の亀裂 隣市に住みこの歳にして初見なる裸祭の奇にして妖し 奇声あげ裸の群が儺追笹(なおひささ)担ぎて神殿へ雪崩うち継ぐ 褌(たふさぎ)を纏ふ裸の男たち揉み合ふ […]
2007年3月1日 / 最終更新日時 : 2022年2月26日 gotohman 生活詠 2007年3月1日 イヌフグリ雑草(あらくさ)の隙(ひま)を縫ふやうに生(せい)得しゆゑの哀しみに咲く 街川は水断たれしまま春に入り草湧き出でて底土緑(あを)し