紫陽花ほか

雲は夜意外に白くあざやかにてビルに触れんほど間近に浮かぶ

徐々に雲西より迫り果は闇 反基地闘争の火薬の匂ひす

横たはる鴉の骸を指さすに人言ふ「やつらはどんどん死ね」と

遅れ梅雨に色褪せてゐし紫陽花のやうやく雨を浴びてかがやく

アルストロメリアとその名はゆかしくていつしか巷に花あふれたる

生活詠

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