尻振りてカラスが前をあゆみ行くちらりと吾を見て横へ逸れたり
こころ当たりのキバナコスモス咲く園に来て妻と散歩す秋の陽のもとに
二階より遠方に山脈見えてゐて夕茜に染まらず沈潜してをり
ボクシングに井上尚弥とふ怪物居て世界戦五度目防衛にもケロリとしてをり
歌謡曲にも多くのうつくしい歌詞がある例えば“愛燦燦”などはその最たるもので
生きるため動物の命を戴くが植物の命も合わせていただく
九月はじめで三十五度超えのこの暑さ天地のリズムいかに狂ふや
野鳩めが防御を破りスズメ用の餌食ひ荒らす そんなに飢ゆるや
二階より主幹めがけて放水す炎天なれば樹木よろこばむと
ホトトギスはいかなる声で鳴くのだろう。メスとオスとで鳴き方が違うとか