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梧桐学の「良い歌ですね」

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*--- 短歌の題名 ---*
1. 朝の散歩   夏の日差し    青春と病   歩く速さ   耳を澄まして    鈴の音    盆提灯   良歌   メ-ル   翁長雄志
2. ねむり姫   睡蓮   S L    五月の風   交換日誌    蕗の薹   水仙    老い二人    三年間は   
3. 車椅子   洗濯もの   鉄杭   妻の   点滴   麦秋   傘寿   春の息    清みゆく   枝垂れ桜
4. 脳梗塞   胸の傷跡   年賀状   冬のひかり   大根   月光   百千鳥    スタ-トペ-ジに   さざ波   淡雪
5.無情の雨   姉妹   大根   花火   秋晴れ   息子   秋風    天人菊    図書館   千の風
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自転車パート22006/11/28(火曜)

「自転車の一部となりて少年はしとど降りたる雨に溶けゆく」(お仙)
私の団地は自転車通学の学生が多いので、何首か自転車の短歌を作ってみようと思います。よろしくお願いします。


自転車の短歌ですか。面白そうですね。では、自転車を主役にして・・・

添削:
「少年の一部となりて自転車はしとどに降れる雨に溶けゆく」(お仙)

(いい歌です。)



黄に染まりゆく2006/11/24(金曜)

「鮮やかな銀杏並木に圧されて夢み心地で黄に染まりゆく」(夢子)
お隣の珠洲市に出かけた時の歌です・・・

珠洲市はいま黄葉の真っ盛りなのですね。

添削(口語新仮名):
「うち続く銀杏並木に圧倒され夢見心地で黄に染まります」(夢子)

(いい歌ですね。)


静かな2006/11/22(水曜)

「蛙らも土にもぐりて静かなるその空間に猫が鼾す」(夢子)
我が家の猫は家に居る時はとても大きな鼾でこの静かなすっきりとした空間を占領しています!


それは堂々たる鼾猫ですね。蛙も、土に潜らない時期でも、近寄らないのでは?

添削:
「蛙らも土にもぐりて静かなる時空を占めて猫が鼾す」(夢子)

(妙な味のある、いい歌ですね。)


降誕祭2006/11/22(水曜)

「物ばかり溢れる国の降誕祭 月が光を投げかけている」(麻里子)
よろしくお願いいたします。


クリスマスと言わずに降誕祭と言われた。。。この「物ばかり溢れる国」はアメリカであり日本ですね?

添削:
物ばかり溢れる国の降誕祭 月が疑問の光を投げる」(麻里子)

(いい歌ですね。)


斜陽に2006/11/16(木曜)

「つかの間を黄金色に耀きてニッキの梢の秋の午後四時」(桐子)
実家の庭にニッキの大木が繁っています。夕日を受けて金色に光っていた二週間ほど前を思い出して詠んでみました。よろしくお願い致します。


ニッキの木ですか。ニッキは元は肉桂(にっけい)のことで、その訛りのようすね。ですから、ここは肉桂の木ですね。樹皮を利用します。香辛料のシナモンはこれから取るわけですね。その匂いはわたしも好きですが。

添削:
「つかの間を黄金色に耀ける肉桂の梢 晩秋午後四時」(桐子)

(これ(添削歌)、いい歌ですね。)


あ〜あ2006/11/11(土曜)

「狭い地にたくさんの人がひしめいて圧力鍋のような大阪」(優子)
昨日家に帰ってきたらドアの横の新聞受けに折りたたんだ紙が入ってました。音に対する苦情のお手紙でした。黒マジックで書いてありました。一日中うるさいと。大変迷惑していると。どうしてもそんなに大きな音を出しているとは思えないのです。家にいる時間も短いし。事情を聞いてみたいと思いましたが差出人のお名前がありませんでした。以前、お隣のおうちにもワープロで打たれた匿名の苦情が入りそのビラを持ってご近所中まわられたのですが、差出人がわからずじまいに終わりとても落ち込んでらっしゃいました。自分のところに入ると、めげるなぁ。どうして匿名なんでしょう。子どものいじめが問題になってますが、大人だって大したことはない。もちろんこちらに非がないとは思っていません。ただ、一方的なこんなやり方はフェアじゃないと思っています。


それは明らかにいじめ以前のイヤガラセですね。何度も続けばいじめ。訴訟ものです。それにしても姿が見えない相手、神経にこたえますね。精神的な圧力。。。それが目的なのでしょうけれど。ご夫婦の仲睦まじさに嫉妬?お作のこと、大阪に限らないでしょうねぇ。たまたま作者の優子さんは大阪住まいだからこのように詠まれたのですが。『たっぷりと真水を抱きてしづもれる昏き器を近江と言へり』(河野裕子)・・・大阪のと違い。東京など、さらに過熱さえした圧力鍋かも。

「狭い土地にたくさんの人がひしめいて圧力鍋のような大阪」(優子)

(いい歌ですね。いい歌を詠うのに、そう苦労は要らない?)


高空2006/11/15(水曜)

「晩秋の白雲ひとひら浮く空にジェット機余光を集め飛び行く」(勘太郎)
澄み渡った秋の夕暮れの空に、ジェット機の機体が残っている光を集めて飛んでいるように思ったのですが。なかなかうまくまとまりません。高度があるので音が聞こえてきませんから、「晩秋の白雲ひとひら浮く空に音もなく飛行機姿現す」とも思ったのですが、よろしくお願いします。


ジェット機でも1万mとかの高度を飛びますと、無音のまますーと流れるように進んでいきますね。それが夕暮れの残光に光ながら行く。。。あの轟音のジェット機が無音、というところがいいですね。

改作:
「晩秋の夕べに糸引く光となりジェット機が航(ゆ)く無音の高度を」(勘太郎)

(いい歌ですね。)


マフラー2006/11/18(土曜)

「娘と別れ夜道を急ぐ霜月に絹のマフラー頬にやさしき」(すめーちゃん)
近くの有馬温泉に一泊しまして、娘と久し振りに過ごしました。思い出話に明け方迄話が弾み、命の洗濯をしてまいりました。娘と娘婿の思いやりに感謝しつつ、家路に着きました。宜しくお願いいたします。


それは良き一夜を過ごされましたね。「命の洗濯」と言われる、まったくそんな感覚だったに違いありません。いい娘さんであり、婿さんですね。孝行するのに難しいことはありませんね。心を汲むこと、つまりちょっとした気遣いであり思い遣りですね。娘さん夫婦はそれをよくご存知なのでしょう。お作の「絹のマフラー」のようなやさしさ。

添削:
1>「娘(こ)の情を胸に初冬の夜を急ぐ絹のマフラー頬にやさしも」(すめーちゃん)

(しみじみとした良さのある、いい歌ですね。)


金柑2006/11/11(土曜)

「ゆく雲の落としてゆきし雨のしずく受けて金柑光を放つ」(すめーちゃん)
母が嬉そうに金柑の実が色付き初めたと庭から私を呼んでいるので見ますと、にわか雨の後でしたので金柑の木に雫がきらきら光り勢いを感じ元気を貰いました。今の私は生命の神秘にすごく感動します。宜しくお願いいたします。


言っておられること、解かります。。。もう金柑も色付いてきていますね。お作、うまく詠まれていますが、「ゆく雲の・・ゆきし」の重複表現が惜しいですね。いい歌なのですが。

「むら雲の落としてゆきし雨のしづく受けて金柑光を放つ」(すめーちゃん)

(この光はそのまま命の輝きでもあるのですね。いい歌です。)


四季桜ー22006/11/08(水曜)

「ほの紅い花びら瞳にあそばせて笑顔で行き交う四季桜並木」(微笑女)
四季桜でもう一首。桜を見上げながら歩いている人たちの顔は思わぬ季節の桜にみんな笑顔で歩いています。当たり前のことなんですが桜が瞳に映って見る場所によって瞳に映る桜も変わる。変なところを見てました。面白かったので歌に入れてみました。


四季咲き桜を見上げながらそぞろ歩く人たちの瞳に桜が映るわけですね。その模様が人の移動とともに変っていく・・・。その様子を「ほの紅い花びら瞳にあそばせて」と表現されたものなのでしょう。細かい観察ですが、歌材としていいですね。

添削:
「うす紅の花びら瞳にあそばせて笑顔が行き交う四季桜並木」(微笑女)

「で」と「が」で歌がこれだけ違います。短歌では一字もおろそかに出来ない好例ですね。いい歌ですね。)


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