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梧桐学の「良い歌ですね」

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*--- 短歌の題名 ---*
1. 朝の散歩   夏の日差し    青春と病   歩く速さ   耳を澄まして    鈴の音    盆提灯   良歌   メ-ル   翁長雄志
2. ねむり姫   睡蓮   S L    五月の風   交換日誌    蕗の薹   水仙    老い二人    三年間は   
3. 車椅子   洗濯もの   鉄杭   妻の   点滴   麦秋   傘寿   春の息    清みゆく   枝垂れ桜
4. 脳梗塞   胸の傷跡   年賀状   冬のひかり   大根   月光   百千鳥    スタ-トペ-ジに   さざ波   淡雪
5.無情の雨   姉妹   大根   花火   秋晴れ   息子   秋風    天人菊    図書館   千の風
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山寺に2007/06/08(金曜)

山寺にであひし生徒ら吾娘のゐる町より来しと聞きて親しも」(ちづる)
山形県の山寺(立石寺)、芭蕉の(閑かさや岩にしみ入る蝉の声)で有名な所です。奥の院まで1,015段もの石段を上るのですが、その途中で出会った修学旅行の中学生たちは、次女の住んでいる所(千葉県)からやって来たとのことでした。孫もいずれはその中学校に通うようになるかもしれないなどと思ったら、とても親しみを覚えて、しばらく会話を楽しみました。


字余りでも、ここは立石寺を入れたいですね。

添削:
立石寺に出会ひし生徒ら吾娘の住む町より来しと聞きて親しむ」(ちづる)

(いい歌です。)


姫シャラ2007/05/29(火曜)

昨夜降りし雨をふふみて姫シャラの樹々は光れり乙女峠に」(すめ-ちゃん)
娘と妹と三人で箱根まで行って来ました。「お母さん何処へ行きたい?」と娘の問いに遥か昔、病弱な私は夫に富士山を見たい、観たら何時死んでもいいなんて言った事がありました。夫の運転で家族4人富士五湖を巡り富士山の雄姿に溜息をついて眺めたあの日が懐かしく、新幹線で静岡まで行き、レンタカ-を娘と妹が運転しての気ままな旅に命の洗濯をして参りました。あいにくの天候でしたが、其れも又風情があって最高の旅となりました。宜しくお願いいたします。

そうでしたか。いい旅をされて、妹さんも娘さんも心憎いことをされますね。富士山の秀麗なる勇姿には、間近で観ると一層圧倒されますね。箱根もまたすばらしい所です。「娘と妹が運転しての気ままな旅に命の洗濯をして参りました」とあります。永く生きてますと、どうしても命にもいろいろな汚れが着いてきます。たまには洗濯が必要ですね。心の洗濯ではなく、命の洗濯・・・。いや-、いいことを言われます。こたえます。ところで、お作に出てくる姫シャラは、夏に咲く椿の一種ですね。それが昨夜の雨を含んで「乙女峠に」光っていた・・・。しばらく、三人三様に乙女に還られたことでしょう。。。お作、このままで十分です。いい歌です。


固まる2007/05/10(木曜)

帰りきて介護ベッドに身体を伸ばす車椅子型に固まりし身を」(がんてつ)
車椅子で外出する時は、脚と脚の付け根にベルトを、腰と背もたれの間には座布団を挿んで、両肘は肘掛に突いて上体の姿勢を保ち、首には、カラ-を巻いてとなります。この状態での数時間は正直大変です。

「車椅子型に固まりし身」ですかぁ。。。

帰りきて介護ベッドに身を伸ばす車椅子型に固まりし身を」(がんてつ)

(「身」の重複は気になりません。いい歌だと思います。)


わが情け 2007/05/10(木曜)

線香を少し余して墓地隅の無縁仏に手向けて帰る」(勘太郎)

お墓参りに行ったときの私のいつもの行為です。事前に誰かが手向けてあるときもありますが、何もないときは気持ちのいいものですね。よろしくお願いします。


自分にはそうした経験はありませんが、気分がよくなるものですか。。。無縁仏にも線香をあげられる。その思い遣り精神が心憎いですね。文句なしにいい歌です。


吾果つるまで 2007/05/08(火曜)

昨日は暑い一日でした今日、五月八日は私が軍隊に入隊した日です。あれから六十三年の歳月が経ちました、今なお当時の事を忘れた事はありません、同期達が二度と還らぬ基地を飛び立ってゆく機影を幾たび見送ったでしょう。恐らく私の戦後は命枯れるまで続きます。
投稿:
散る花に過ぎる同期(とも)の征く機影われの戦後は吾果つるまで」(多朗)


今日5月8日は、そうした記憶にくっきりと残る日なのですね。「同期達が二度と還らぬ基地を飛び立ってゆく機影」とありますが、これは神風特攻隊でしょうか?多朗さんは(たぶん終戦で)危うく逃れられた・・・。自分の戦後は死ぬまで続くと言われる、悲痛な叫びとも聞こえます。。。

添削:
散る花に同期の朋ら征く機影かさなり戦後はわれ果つるまで」(多朗)

(いい歌だと思います。。。)


完成 2007/05/07(月曜)

テ-ブルクロス完成まじかに針休め老眼鏡をキュツキュツと磨く」(すめ-ちゃん)
色々な想いを縫いこんだテ-ブルクロスが半年ぶりに完成です、後一息をめどに一休みして老眼鏡を磨き気持ちを新たに最後の作業に取り掛かりました。添削宜しくお願い致します。

その場面が目に映るようです。うまく詠まれました・・・。

テ-ブルクロス完成まぢかに針休め老眼鏡をキュツキュツと磨く」(すめ-ちゃん)

(いい歌ですね。)


折りたたみ傘2007/05/03(木曜)

「干し終えた折りたたみ傘をしまう音照る中空に小気味よく響く」(麻里子)
昨日の雨(息子はその日が遠足でした…)が上がり,今日は干した折りたたみ傘をパキパキと畳んで,気持ちの良い一日を過ごしました。どうぞよろしくお願いいたします。

すると、直希くんの折角の遠足は延期されたのですね?「・・干した折りたたみ傘をパキパキと畳んで,気持ちの良い・・・」ですかぁ。いかにも気持ち良さそうですね。その気持ち良さが伝わるように詠みたい・・・。

改作例:
「干し終えた折りたたみ傘をパキパキと真っ青な空にひびかせ畳む」(麻里子)

(いい歌ですね。)


廃線後2007/05/05(土曜)

廃線となりし踏み切り永年の倣いで停まることも寂しき」(実華)
3月末で廃線となった踏切。遮断機・警報機等は撤去されましたが、レールは残っており、車は停まってしまいますが、列車は来ないんだと寂しくなります。


廃線沿いにある踏切は、車の一旦停止など不要なわけですが、永年の習慣でつい停まってしまい、ふと、もう列車は来ないのだと気付き、寂しくなった、と。短歌らしい捉え方であり、いかにも短歌らしいお作ですね。実華さんとしては、突然変異のようにうまく詠まれています・・・。

添削:
廃されし路線の踏切で永年の習ひに停まることも寂しき」(実華)

(いい歌ですね。)


2007/04/24(火曜)

この坂を登りきれればあの雲を掴めるそんな気がして翔けた」(蓮)
本当はすごく遠くにあるのに あそこまでいけば触れるんじゃないかと…。子どもの頃雲を追いかけて行った思い出と、あの雲を掴むを夢を掴むという意味を込めて表現したく詠んで見ました。よろしくお願いいたします。


ご気分はよく解ります。ただ、「翔けた」はまずいのでは?とはいえ、新仮名短歌として成功した作と言えます(下の添削歌の形で)。少女の、はちきれんばかりの(純粋無垢な)夢と希望と生命力。大人になってすっかり忘れてしまった大切なもの・・・。

添削:
この坂を登りきったらあの雲を掴めるそんな気がして駈けた」(蓮)


メ-ル2007/03/10(土曜)

「心こめメ-ルを返信し終えた後パソコンと今日をゆっくり閉じる」(anyanya)

メ-ルでは、今現在では、手書きの手紙のようには心が籠もらないと、一般には思われているようですが(実際、受け取る側にもそう思われることが多いとか)、メ-ルだって心を籠めれば伝わるものがありますね。メ-ルでは、手軽さもあって、ついつい書き過ぎたりしますが、心が大事ですからね。そのあたりを、このお作は言おうとされているようでもあります。お作、後半がいいですね。

添削:
心こめて返信を打ち送ったあとパソコンと今日をゆっくり閉じる」(anyanya)

(いい歌ですね。)


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