山茶花
- 2013.02.28
世を圧する染井吉野は交配種ですべてクローンゆゑ単寿命とぞ 本来の実生の桜の寿命とは千年を超ゆる 自然の力で 曇天や雨天に気分の重きこと気象病にて自然の業(わざ)なり 裏の戸を開くれば目に入るあざやかな赤の山茶花なほ盛んなり
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
世を圧する染井吉野は交配種ですべてクローンゆゑ単寿命とぞ 本来の実生の桜の寿命とは千年を超ゆる 自然の力で 曇天や雨天に気分の重きこと気象病にて自然の業(わざ)なり 裏の戸を開くれば目に入るあざやかな赤の山茶花なほ盛んなり
ものの怪(け)らつぶやき合ふや天井に雨滴の音がいろいろ鳴りて うつすらと歩道を被ふ雪の上に人と犬との足跡ならぶ アベノミクス?: 思ひをりヒットラー台頭も大戦後の疲弊経済立て直しの功より (大戦:第一次世界大戦)
生まるるも滅するも超えてたゆたへる宇宙は即ちわが裡に在る -------- しばしして焼却炉より出で来しはまごうかたなくわが視る物のみ -------- このところアメリカに興るGゼロ論、世界は多極化へなだれ始める --------
雨が雪に変はりうっすら積もりしのち雨に戻りて<雨水>となりぬ ミリほどに積もりし屋根の雪融かす<雨水>の雨なり氷雨なれども
ふた坪の庭に花乏し牡丹はなく咲(ひら)けよせめて幽世(かくりよ)の園に -------------- アメリカのご機嫌伺ひなす政治に敗戦の傷いまだ癒えぬ知る
夜に入り軒より雫の落つるらし雨降る音も春めきて来ぬ ------------- “北”の地下核実験: 驚けり大新聞の大活字。首都が核攻撃を受けしごとなり この機会に保有国すべての核兵器の威力を正直に報じられたし
いつよりか東北とふ語を聞くたびに肝にじわりと悲しみきざす 東京空襲、広島・長崎と並行し東北の名が出るは悲しゑ
はるかなる雪の山なみ背景に赤電車がゆく陽の靄の中 世の中は悪しき方(かた)指し流るると詩人の直感が怯えを誘ふ
マイクロ波に水分子躍り熱するごと思考錯綜し顔面紅潮す
史書に言ふ、かの関ヶ原での激戦を高みの見物せし庶民多しと 命終(みゃうじゅう)はかがやくものかオリオン座のベテルギウスがあかあかと喘ぐ