2003年7月23日 / 最終更新日時 : 2003年7月23日 gotohman 生活詠 今日の三首 「雨上がり不思議の態(てい)にきらきらと東照宮あり三河鳳来山」 「雨霧の気流吸ひ込む肺の腑に鈍き音たて雲せめぎあふ」 「九州に豪雨となりて落ちしあとなほも霽れざる 梅雨錆び付きて」
2003年7月20日 / 最終更新日時 : 2003年7月20日 gotohman 生活詠 今日の歌 「慈雨含み雑草(あらくさ)繁る河土手に黒糸蜻蛉(くろいととんぼ)が群なし遊ぶ」 「暗雲に圧(お)し拉(ひし)がるる木曽川の鉄橋を重く貨車が行く音」 「梅雨明けず水位高まるおほ河は渦巻き解(ほぐ)ししづかにくだる」 「水際 […]
2003年7月18日 / 最終更新日時 : 2003年7月18日 gotohman 生活詠 今日の3首 「池の端(はた)親鳥二羽に遅れまいと子鴨らちょこちょこ従(つ)きゆく愛(かな)し」 「幼さがかくも可愛い故は知らぬ子鴨数羽がよちよちありく」 「騒ぎゐる七羽の鴨には交はらず親子の鴨が縒(よ)れながら行く」
2003年7月16日 / 最終更新日時 : 2003年7月16日 gotohman 生活詠 今日の歌 「池の鴨七羽のうちの六羽まで一羽責めをり 人の真似止(よ)せ」 「夫婦(めをと)して繭を紡がむ 日本と言ひ世界と言へど所詮人の世」 「七月の宙返りして白き鳩 そのまま胸乳に吸ひ込まれたり」
2003年7月15日 / 最終更新日時 : 2003年7月15日 gotohman 生活詠 今日の3首 「暗闇にをりをり光る池の面を震はせにつつ蟾蜍(ひきがへる)鳴く」 「蟾蜍だみ声に鳴く池暗し鴨ら不眠症に悩むなるべし」 「風絶えし夜の歩道に転がれる放置自転車人おびやかす」
2003年7月13日 / 最終更新日時 : 2003年7月13日 gotohman 生活詠 今日の歌 「躍る雨幾重にも見え風激し心静かに物思ふ午後」 「生きて死ぬ死ねば見えざる身のあはれ孔子釈尊キリストの闇」 「雨しまく宇宙の果に何かある。観むと五体を錐となしつつ」 「ニーチェ言ふ『神は死んだ』と。その前に人の世界が潰え […]
2003年7月12日 / 最終更新日時 : 2003年7月12日 gotohman 生活詠 今日の二首 「路地裏の塀より伸ぶる幾茎の桔梗は濃紫(のうし)に心を咲(ひら)く」 「孤りゐる部屋は冷房の微音のみ いま遠街にサイレンが鳴る」
2003年7月11日 / 最終更新日時 : 2003年7月11日 gotohman 生活詠 今日の歌 「高速道くぐれば向かひに朧月 このまま月へ旅立たんかも」 「いささ酒に酩酊にある我なるや雨の奥処(おくど)に赤子泣く聞く」 「殺人の心理を今宵思ひゐてだうにも理解のゆかずめろめろ」 「竜巻に吸はれて雲の上にまで人を哀しみ […]
2003年7月9日 / 最終更新日時 : 2003年7月9日 gotohman 生活詠 今日の歌 「雲の間に逆巻く霧が闇となり光となりて山嶺おほふ」 「アルタイルつひにベガには逢はざるや天を塞げるガスと雨雲」 「自閉といふ医学用語と社会語の混同ありて君を悩ます」
2003年7月7日 / 最終更新日時 : 2003年7月7日 gotohman 生活詠 今日の歌 「七夕とふ語に籠めらるる子らの夢くさぐさにして大人の打算」 「しとどに降る雨の粒粒見ゆるまでわが心眼を研ぎ澄まさむとす」 「森の思想得て文明を批判せる宮沢賢治の童話を愛す」 「人間の智恵の累積たる文明 はや爛熟の気配あや […]