2012年4月16日 / 最終更新日時 : 2022年3月7日 gotohman 生活詠 さくら 世を覆ふ空の濁りをうち払ひ桜花(はな)が彼方まで川沿ひに雪崩る 重なりて桜の枝間を敷き詰むる花びら散らし鵯(ひよ)ら行き来す
2011年9月6日 / 最終更新日時 : 2022年8月22日 gotohman 生活詠 水害ほか 東北の津波の悪夢さむる間もなく台風が水害起こす 八階の窓より俯瞰すつくづくと人は地面に張りつきて生く なだらかに養老山系つづくなり伊吹山(いぶき)の嶺を右方に置きて
2009年9月18日 / 最終更新日時 : 2022年8月21日 gotohman 心象・心情 2009年9月18日 またひとつ老舗の本屋が店を閉づすぢ雲うろこ雲さまよふ下にて 毬(いが)裂けて脳髄のごと栗の実が覗き見えきぬ秋の木ぞこれ 死者の影いくつも脳裏をよぎりゆくいづれも吾が知る笑顔を浮かべ
2008年9月9日 / 最終更新日時 : 2022年8月20日 gotohman 生活詠 2008年9月9日 歩みつつツクツクボウシの声聞けば裡なる宇宙もたちまち秋めく 木曽川は分岐するとき白々と泡立ち一つは急流となる 朝(あした)より夕づく刻まで雲ひとつなく晴れわたり秋の河朱(あか)し 遊歩道に未知なる花々咲きをればデジカメに […]
2008年8月10日 / 最終更新日時 : 2008年8月10日 gotohman 生活詠 今日の二首 「台風は遠退(とほぞ)きたれど木曽川に濁流渦巻き逆光にまぶし」 「河に沿ふ原生林が白鷺の繁殖地にて雛ら羽ばたく」
2004年7月19日 / 最終更新日時 : 2004年7月19日 gotohman 生活詠 今日の5首 夕焼:- 日を裹む黒雲しづかに朱を帯び来てやがてあかあかと街おほひ燃ゆ (「裹む」は「つつむ」) ーーー 夕映に小鳥の群がちぢみてはふくらみにつつ森へ消えゆく ーーー 玄関を這ひつつかがやく毛虫あり汝(なれ)よいかなる蝶 […]
2004年6月17日 / 最終更新日時 : 2004年6月17日 gotohman 生活詠 今日の五首 「昼間見る半弦の月のはかなくてきらめく雲にいま呑まれゆく」 「軒先に頭をもたげ紫陽花のたわわに咲くは貴(あて)なる闇なり」 「梅雨明けと紛ふばかりの青空にヒバリあがりて生命(いのち)を謳(うた)ふ」 中里介山著<大菩薩峠 […]
2004年5月27日 / 最終更新日時 : 2004年5月27日 gotohman 生活詠 今日の歌 「河原よりひとつ雲雀の鳴きながら昇り果てしか声のみひびく」 「木曽川の中州に川鵜と青鷺と白鷺つどひ並びてありく」 「上げ雲雀撮らむとせしが眩しくて勘に頼れば空のみ写る」 「キラキラと上げ雲雀降らす春の声 身もだえにつつ喉 […]
2004年5月15日 / 最終更新日時 : 2004年5月15日 gotohman 生活詠 今日の三首 「林行く風ひたひたと裏がへす葉叢なびきて白くかがやく」 木曽川増水:- 「青々と繁る樹木が濁流に半ば沈みてゆさゆさと揺る」 国宝犬山城:- 「徂徠命名の白帝城が激流の上の小山にぽつねんと建つ」