直接的過ぎる表現?
「騒がしき百花の春をよそに見て茶室に貝母の静けさを挿す」(宋見)
春の花が一斉に咲き始めました。桜の花の開花も近く、花見に騒がしい頃となりました。
でも茶室の花は「バイモ」の花の、控えめな静けさが好きで、この季節の花として大切に育てています。
貝母(バイモ)は、日本流には「編み笠百合」というのだそうですね。その姿からなのでしょう。ひっそりと控えめな花。
これも栽培しておられるのですね。さすがに茶のお家。茶道はお茶を嗜むだけではないこと、学ばせて戴いています。上のお作、
特に後半が秀逸ですね。初句の「騒がしき」は、このお作としては直接的過ぎる表現に思えます。
添削:
「華やかな百花の春を余所(よそ)
にして茶室に貝母の静けさを挿す」(宋見)