「ミスター」と呼ばれしひとの享... 投稿者:
医師脳 投稿日:2025/06/05(Thu) 05:16 No.4714 |
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ほのぼの掌編「八十九歳、やきゅう日和」
「じいちゃん、“ミスター”ってだれ?」 小学生の大志(たいし)が、朝のニュースを見ながら聞いた。テレビには、白い花に囲まれた遺影と、「国民的スター」「ミスター」「長嶋茂雄さん、89歳で死去」の文字。 隣で新聞を読んでいた祖父・正男(まさお)は、ふふっと笑った。 「“ミスター”っちゅうたら、長嶋茂雄さんに決まっとる。昭和の男は、みんな真似したもんよ。あのバッティングフォームも、背番号も、何もかも」 「ふーん、そんなにすごかったんだ」 「すごかったとも。ヒーローだったなあ」 そう言って、祖父は新聞の訃報欄に目を落とした。そして、ふと眉をひそめた。 「ん? 八十九歳か…八九……」 小さく口の中でつぶやいた後、パッと顔を上げて笑った。 「大志、これ、分かるか?」 「なにが?」 「八九、“やきゅう”って読めるんよ!」 「えっ、ほんとだ!」 「ミスターが、やきゅうで旅立ったんじゃな。見事な引き際じゃないか」 ふたりは顔を見合わせて、にやりと笑った。 「じいちゃん、僕も“やきゅう”やろうかな」 祖父はゆっくりとうなずいた。 「よし、じゃあ今度の休み、一緒にバット握るか。ミスターにはなれんかもしれんが、お前にはお前のホームランがあるさ」 窓の外には、春の陽がきらきらと輝いていた。野球日和の空だった。
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Re: 「ミスター」と呼ばれしひと...
あおぎり - 2025/06/06(Fri) 21:59 No.4717 | |
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野球のことを知る人たち向けなら、「ミスター」=長嶋茂雄、で通じるでしょうが、このサイトのような野球に無縁な人が多いサイト向けにはせいぜい「ミスタープロ野球」でしょうね。 |
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