いびつなる月
- 2010.09.28
昇りくる鈍色にしていびつなる月に映るは不穏の国情 日本が育てし日本の横綱なり白鵬連続四場所全勝 日本が育てし大リーガー・イチローの十年連続二百安打を嘉す
昇りくる鈍色にしていびつなる月に映るは不穏の国情 日本が育てし日本の横綱なり白鵬連続四場所全勝 日本が育てし大リーガー・イチローの十年連続二百安打を嘉す
おほかたはくれなゐなれど点景に白の混じるがよろし曼珠沙華
霊気にも陽(やう)と陰(いん)あり精神と肉体統ぶる魂(こん)と魄(はく)これ 希望か魔手か: 何ゆゑにiPS細胞が出来るのか不明とふことの危ふさを思へ 木星接近: うろこ雲の隙(ひま)に覗くは月のみにあらで木星も鋭く光る 自(し)が背中見えざる歯痒さ。目に追へる前行く他人(ひと)に深き翳ありて
検事さへ証拠物件に不正なす。驚き呆れかつは暗澹 検察の強権は信頼ありてこそ 正義の砦いまか崩れん
光明か破滅か量子コンピューター 速度一気に百万倍とぞ いくつまで続くや白鵬の連勝は。人らは今日もはらはらどきどき
周りのビル壊されタコ焼き屋の細きビル残りしがつひに壊さる 古ビルの壊され繁華街に生じたる空洞に人らの幻影うごめく カネタタキ、鈴虫、こほろぎ、クツワムシ、国道脇の暗がりに鳴く
米軍対タリバーン: 超ハイテク・ロボット兵器に立ち向かふ いはば竹槍肉弾戦法 ロボット兵器使ふは卑怯と貧者叫び遠くで強者はほくそ笑むなり 昔は獣と死闘させられ現代の弱者はロボットと戦闘させらる 開発者らの浅慮無責任に凶悪さ日々増してゆくロボット兵器 ロボット兵器は十兆円の市場とぞ。人の精神の荒廃きはまる 電波もて地球の裏よりロボットを制御し無辜なる人らを殺す 今日もまたわけもわからずロボットに殺さ […]
怨霊も天狗も河童も出でざる世に冤罪事件のやたらに多し 持たざるにとりてしばしば恐ろしき持てるがゆゑに奢るやからの 感動の塊が脳を打擲し水母のやうに脳が波打つ 薄闇にミニスカートの佇(た)ちゐしが残像ばうとしばしとどまる
mortalとimmortalとの狭間にて起ちては眠り眠りては起つ 雲流れ不意に消さるる星星は混沌の国の失意と言ふべく
さよならも言はずつぎつぎに人が逝く。われもう五十年、生を楽しまん