話題
- 2011.03.18
例年なら桜前線が話題なのに大地震、大津波、原子炉事故とは
例年なら桜前線が話題なのに大地震、大津波、原子炉事故とは
夢なれど地響きたてて海といふ水の巨塊が伊吹山(いぶき)を襲ふ
広大なるゴミ処分場と見てをりぬ大津波のあとの町の映像を 原子炉の水素爆発恐(こは)けれど水素爆弾でなきをよしとせん
果てしなく増えゆく死者の数恐(こは)し一万を優に超ゆる予想も
マグニチュード8.8の大地震(おほなゐ)に日本列島を大津波おそふ 刻々と拡大してゆく震災の現状報道は歯痒くもある
最悪の未来を想ひて現在の暮らしまで暗くするは愚かぞ
素裸の欅の細枝(ほそえ)のそれぞれに身を丸くして雀ら眠る
道の辛夷並木にひらく花数ふるほどにて徐々に春なり
青年の自殺や犯罪の多きこと国の未来の何を語るや
隙間なく花に覆はるる山茶花は影までほんのりと赤味を帯びて