都心慕情
- 2021.04.25
暮れどきの都心の俯瞰写真観てわっと湧き来ぬ‘命’のせつなさ
暮れどきの都心の俯瞰写真観てわっと湧き来ぬ‘命’のせつなさ
伸び過ぎしアスパラガスが七支刀のさまに枝枝出して直立す
雨降れば雀の餌に群がり来るナメクジ集め塩振るたつぷり
ちょっとした労に「どっこいしょ」、「また言ったね」と夫婦で言い合う歳になったね
DNAレベルで“民族”などはない。人類は一つ、皆同胞なのだ
“人界”とふ決して破れぬ壁超えて響かむ短歌を詠まむ野望もつ
奈良県の位置を永らく誤解せり意外に深く紀伊半島を抉る
ちょんちょんと路上を走る雀あり否否あれは落ち葉なるべし
コップの水に月映りゐるこれすなはちコップに月までの距離が収まる (水面から月までの距離と、水面から映っている月までの距離は同じ。鏡像関係)
玄関を出はなに自転車と接触す 自転車が凶器と化す刹那なり