雪
- 2010.02.07
漏れきたる薄日が当たり雪片のきらめきしあとビル影に入る 屋根に積みし雪の純白を背景になほ粉雪の灰色に降る
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
漏れきたる薄日が当たり雪片のきらめきしあとビル影に入る 屋根に積みし雪の純白を背景になほ粉雪の灰色に降る
郵便の誤配や宛先誤記などが多きは世の中弛緩するゆゑ あるべき物なくて記憶を脳内にさぐれどむなし 脳痒くなる 込み入れる物事いっしんに考ふるほどにその解逃げて掴めず 首相の言ふ「命を守る政治」とはつまり何かを何とかすること 人生とは、真とは、善とは、愛するとは、などなどわれきみ若かりしかな
雨雲を押し広げつつ冬の空みづみづしきが現れはじむ たちまちに雨雲消えて空広し地平の残雲白くかがやく
二千億の二千億倍の星が浮く宇宙を思ふかなしき地球にて
『不幸には直ぐ気が付くが幸せには失ってはじめて気付く』と古人は
河川敷の灌木林に迷ひ入りつくつくぼふしの声に聞き入る 木曽川の河川敷なる灌木林すきまを縫ひて彼岸花朱(あか)し
またひとつ老舗の本屋が店を閉づすぢ雲うろこ雲さまよふ下にて 毬(いが)裂けて脳髄のごと栗の実が覗き見えきぬ秋の木ぞこれ 死者の影いくつも脳裏をよぎりゆくいづれも吾が知る笑顔を浮かべ
日本では・・・ 4万人に迫らん百歳以上のうち8割6分は女性なりとぞ 百歳以上の8割6分が女性とは言へ最高齢者は男性なりとぞ —————————— なぜだろう<ら抜き言葉>は“可能”のみ。「見れる」「投げれる」「食べれる」「来れる」 (新仮名) “受身”や“尊敬”などは・・・ 「素 […]
迷ひしやトンネルの中に紋白蝶ひらひらふらふら妖艶に舞ふ 横断をせんと轢かれし蛇(くちなは)の頭は潰れ蝿ら群がる 翼もつ君でも車に轢かるるか路上に鳩の骸(むくろ)散らばる 自民支配の五十年体制が総崩れ 政権交代-日本に幸あれ
ビルの間をさ奔る風の涼しさに身をゆだねつつ過去未来なし 聳え建つビルの狭間を奔る風ガラス色してこの身つらぬく 過去のいついづこに何を忘れ来て今の自分の在るを悔やむや 自分とは自然の部分の謂ひと説く法師に遇はばいかに涼しき