空(くう)
- 2020.12.19
ゆゑ知らず朦朧とせる時の間を振り払はむとして空しさ波なす
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
ゆゑ知らず朦朧とせる時の間を振り払はむとして空しさ波なす
唐突に或る思念過ぐそののちは人間世界の悲しさの満つ
眺めゐる壁にゆがむ顔など浮き出でてパレイドリア効果の謎を思へる
夢ならば千里の里も昔日も目前(まさか)に現る これぞタイムスリップ
さまざまに思ひはあれど自(し)が事に関はる限り小さしちひさし
遅遅として花水木咲かぬと見る日こそ身の裡深く疲れありけれ
この歳でいかがかと思へど精神は「大死一番乾坤新たなり」
気が緩み呆(ぼう)とせる時おそひくる此の虚しさは what? and why
進歩はあれ「医術は経験学かつ人間学」とふ根本はつひに揺らぐことなし
さだ過ぎて嘆くとにあらず歳相応可能な事をひたすら為さむ (「さだ」(時、壮、壮時)=壮なる時期)