慎み
- 2022.04.16
今の世になほ攪乱のあらばあれこの身しづかに清浄に保たむ
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
今の世になほ攪乱のあらばあれこの身しづかに清浄に保たむ
あきらめぬ いかに頑張り努力しても人間の能力以上は叶はぬ
にはかにも冷ゆる朝にも雀らは元気に集(すだ)く この平凡よし
滔々ととうとうと流るる‘時の川’溺れまいとて懸命に泳ぐ
人類もいづれは滅する思へればその旺(さか)んなる今に在る幸よ
世に無明はびこる現実を悲しめど吾が裡にもあるをつとに寂しむ
幻聴: 轟きて宇宙の果に鳴る神のあとに続ける声のか細さ
わづか四肢の絡まる思ひ時にあるクラゲの多く長き触手よ
『生れつきの‘悪’(わる)は居ない』と思ひこしがその信念の揺らぐこのごろ
ゆゑ知らず朦朧とせる時の間を振り払はむとして空しさ波なす