罪のごとし
- 2017.03.09
イラクやアフガンほかの惨状観し直後に「花だより」観るは罪のごとしも
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
イラクやアフガンほかの惨状観し直後に「花だより」観るは罪のごとしも
いにしへの聖賢の思想に触るるたび人の精神の退歩を思ふ
生きてある限り心に滲(にじ)みくる汚れを洗ふ湧き清水あれ
戦争とは殺し合ひなりと知りつつもそれに傾く人の業(ごふ)あはれ
地響きをたてて迫りくる不穏 感情とうもの時に脆弱
ある詩想がふいに現れふっと消ゆ思ひ出さむとすれど白濁 胸内に切迫の情起こりしにそれが何なるか知る前に消ゆ
胸を焼く衝迫の情が起こるのは世の終焉の影がちらつく時
この世をば <無何有の郷> (むかうのさと)と悟り得て瑣事雑念から解放されたし
いつ死ぬか解らぬものを死の準備など直前までは出来そうにない
解き放たれ無念夢想に落ち入るとき奥入瀬渓流が脳底に鳴る