時計
- 2015.11.05
身のめぐりに幾つも時計の置きあれどみな進み勝ちことに心理は 生き急ぐとにはあらねど心内の時計このごろ進みを加速す
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
身のめぐりに幾つも時計の置きあれどみな進み勝ちことに心理は 生き急ぐとにはあらねど心内の時計このごろ進みを加速す
正確に時きざむごと鳴き続くるクツワムシなりその持続力はや ---------- 安保法案反対の市民を理解不足ゆゑと誤魔化す政権の欺瞞
ある歌人が青春期の歌を改変しむしろ改悪と気付かざるあはれ 身のめぐりやうやく虫の音しげくなり心ゆるまんとして世事に惑へる
月捲りカレンダーをば破る音年追ひて叫びのごとくひびくも
凝視(みつ)むれば闇のはたてに光が生(あ)れたまゆら心のうちそと照らす ----------- 核大国は人類破滅の潜在力を持つゆゑ人類に大罪を犯す
ほとんどが開く姿勢のまま開かない花水木の花は何にあらがう (新仮名) あらがふもあらがはざるも意に介せず<時>は過ぎ行く同じ速さで
傍目には易しと見ゆる何事も成すは難かり青LEDのごと
古人さへずばりと言ひけり死にすれば王も生きゐる鼠に及(し)かずと 不死願ふあまたの人に古(いにしへ)も冷たく言へり生まれざるべしと 澄みわたる晩秋の空を視透かせば脳の中央に宇宙の縁(へり)映る
そうめんが指の間をすり抜くる感じに過ぎゆく月日にお手上げ 平和主義は理想とのたまふ彼らに言ふその考へが戦争の芽を育つると
エネルギー不安を憂へて燃えたぎる地球の芯部を掴み出す夢 乱に向かふ政治の動きの哀しさに雀ら寄り来てチチと鳴くなり ただ一つの単細胞の生(あ)れしより三十八億年後人類栄ゆ 不二(ふじ)とふは富士山ならで物事(ものごと)の二面性否定 空(くう)また無(む)なりと