日の出近く東方の雲は下辺(したべ)焼け西なる雲は上辺(うはべ)焼けゐる
台風の過ぎたるあとの蒼空に雲の団子がいくつも浮かぶ
人間の歴史は戦争の歴史とも。世界人口はなほ増え続く
国ごとのエゴのみならず地球に住む七十億人とふ視点が大事
紺青の空の深部を凝視(みつ)めて佇つ 己が魂の映りをらんか
廃材など置かれし場所に繁茂する紫式部が多(さは)に実を着く
強風の暴るる音を余所(よそ)にして無風の部屋に惰眠をむさぼる
この国の嵐の予兆か雨つよし妻と期日前投票に行く
原爆は強力な爆弾に過ぎざると言ふ米人の多きを憂ふ
日本が自殺率の高いこと世界に知られる。韓国に次いで」 (新仮名)