2008年8月4日

夕川の岸に並(な)み立つ葉桜の下闇(したやみ)ゆくに蝉しぐれ激し

熊蝉は早朝鳴く筈なのに・・・:

夕暮の空間満たし幾千の蝉鳴く声に熊蝉まじる

両岸は蝉の声降る並木道 をりをり川面(かはも)が夕日に光る

夕川の両岸埋むる桜並木ぬけ出(い)ではたと蝉の声止む

鳥除けの網破れたる欅の木に群がりをどる夕雀たち

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餌(ゑ)を遣れば寄り来る雀らチュンチュンと鳴る心音のあいらしさかな

愛らしと雀らに遣る餌(ゑさ)なれどキジバト割り込むこの無粋はや

雀除(の)け餌(ゑ)を独占する鳩にくし智恵を絞れどいかんともし難く

餌入れを複数にすれど憎き鳩いづれも平らぐ 雀ら傍観

吾と鳩と雀の間の智恵くらべ勝者はいつも鳩にて候ふ

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アメリカの狂気の核武装の的(まと)は何?など考へつつ蝉時雨に濡る

核兵器はテロには無力か挑発なり核開発の空しさ怖さ

過剰なる核武装はただ軍部また軍需産業の利益ならんに

宇宙さへ核戦略にて侵さんと黒き欲望は果しなくふくらむ

核不拡散ならで核兵器廃絶を叫ぶは被爆国の義務また責任

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