冬至も過ぎ昼の長さが伸びゆくといへど本格的寒さはこれから
干支(えと)の意味さだかならねどその背負ふ歴史の重みはおろそかならず
家裏に建つは何者の家なのかと思ふに僧侶が視察に来てをり
時刻により天候によりさまざまな色見する屋根あり親しみて久し
学生時代“亡き王女のためのパバーヌ”で始まるレコード盤・コンサートあり常連なりき
裏の建築屋根葺く段に戸惑へるは特殊な瓦を使ふなるべし
風つよく青空を背にあばれゐる鴉脅しの凧を哀れむ
朝ごとに町内の子らを引率し園(えん)に導く人に感謝す
広くない土地に平屋が建ちゆくをせめて二階建てにすれば、と思う
我が居室は二階・・: 家裏に建築すすみ屋根となり作業員がわれと目を合はす日々