脳内に渦巻く思考の寂しさを星座の影と思ひゐたりき
止(とど)まらぬ時の流れに抗はむ意志に疲れてむなしかりけり
世のすべてあるべきやうにありてこそひとりの平安もあるべかりけり
われにとり‘心’はそのまま‘時’であり悲しきまでに掴めかねつも
自分が何故(なぜ)死なねばならぬか分らぬまま死にゆきし人も多しと思ふ
もつれ合ふ人界と大自然の間(あはひ)にて窒息しさうな至福はあるか
「筆舌に尽くし難し」といふことの実相に向きもみくちゃになる
感情の袋をしぼり絞りては泌み出(づ)る苦汁をいかにとかせむ
とどろきて吾が裡に住む雷(いかづち)のあばるる時し寂しかりけり
鬱屈する心に美音を流しこみ晴れゆく過程をカタリシスと言ふ