「人の世に悲哀のあまりに多ければ恨めど所詮は神の子 人は」
余命など考ふるなく人生はこれから始まると思へば楽し
涯しなき時空の中を一点の生物(いきもの)として今日もただよふ
(非定型)(口語新仮名): “奇跡という偶然”または“偶然という奇跡”人智を遙かに超える現象だ
思へらく神が生半可に人間に知恵を与へしは重罪ならずや 空爆に家族亡くして嘆く観て人間を創りし神を恨むも
“霊魂”とは“動く心”の形象化 まぼろしなれど在るとも言ふべく
寒風に雲払われて何もない此の蒼穹の心が欲しい
イラクやアフガンほかの惨状観し直後に「花だより」観るは罪のごとしも
いにしへの聖賢の思想に触るるたび人の精神の退歩を思ふ
生きてある限り心に滲(にじ)みくる汚れを洗ふ湧き清水あれ