人も山も分解しゆけば極微粒子(ごくみりふし)の集まりと視ゆる眼力持たん
人間に魔性の宿ることあらば神性宿ることもあるべし
緑葉の影に己が影かさね行く人々にも絶望あるか
とどろきて気を裂き稲妻奔りゆけ地も天も割れ新宇宙生(あ)れよ
つづまりは一人を生き抜くといふ点で王もわれらも変はらざるなり
寒と暑は耐へ得るなれど飢えは不可。まして心の飢えと渇きは
「鬱あれば満月を宇宙の穴と詠む 皓皓として無数の夢の死」
「脳は無いが自然状態では不死というクラゲに学ぶ謙虚さが欲しい」
「避けたきはネンネンコロリ、望むらくはピンピンコロリ否ピンシャンコロリと」
「人の世に悲哀のあまりに多ければ恨めど所詮は神の子 人は」