読む人が知らない特定の場所
「秋天に伸びる柱は万葉の人影ひそむ郡衙(ぐんが)跡にて」 (槿花さん2002年10月4日)
藤枝市御子ヶ谷の志太郡衙(郡の役所)跡。約1,200年前の奈良・平安時代に造られた駿河国志太郡の郡衙(郡役所)跡とのこと。槿花さんの添え書きで「丘陵地を背にして緑に囲まれ、万葉植物なども植えられており、森閑とした好ましい場所です」とのことですが、古代史のロマンを誘ういい場所のようですね。万葉の匂いも色濃く漂っていることでしょう。
読む人が知らない特定の場所を詠むのは難しいですね。
確かに、固有名詞が直ぐに活きない不利はありますね。逆に「郡衙」という珍しい言葉が新鮮に響く、ということもあります。
添削
「秋天に伸ぶる郡衙(ぐんが)の柱には万葉人(まんやうびと)の吐息ひそめる」 (槿花)