類似の言葉に注意
「さらさらと心地よき音のせせらぎに秋雨降りて水音響く」(蛍窓)
家の前にある小川のせせらぎが心を癒してくれます。それも、
秋雨前線の停滞による雷雨によりゴーゴーと音をたてています。
お宅の前に小川が流れているのですか。佳き環境ですね。
雷雨でゴーゴーと音立てるのはお困りでしょうが。。。お作ですが、「心地よき音」 「せせらぎ」「水音」と、音(類似)
の言葉が三度出て来ます。それなりの効果が出ておればいいのですが、この歌ではどうでしょうか? また「さらさらと」「心地よき」
も類語の重複ととられましょう。短歌は字数制限がきついですから一字一句を無駄なく、 それでいて淀みなく(リズムをもって)
語を連ねる必要があります。ところで、添え書きを参考にしますと、このお歌は前半が通常の流れ、
後半は秋雨で水量が増えた時の流れを言っておられるようですね。内容を詰め込み過ぎでしょう。添え書きがないと、
何のことかと訝る人も出てきましょう。
改作:
「家前の小流れが初秋の雷雨受けはげしき音立て躍りて流る」(蛍窓)