誤解を招く格好の例

「土手下にむれ咲く菜の花風に揺れ夕日を浴びて輝きませり」(ゆう子2002年3月18日

結句「輝きませり」は「輝いていらっしゃいました」という意味だけれど、菜の花に対してはちょっと大袈裟では?

添削:
「土堤(どて)下に野生の菜の花咲きそろひ河風立つたび斜陽をはじく」 (ゆう子)

(「野生」、「咲きそろひ」で菜の花の生命力を印象づけ、結句「弾く」がそれに呼応している。単に「風に揺れ」ではなく、「河風立つたび」とすることで、大きな河であることが分かるとともに、情景に変化が増して、一層生き生きとした感じが出たね。言葉は生き物。使い方次第でそれに命が吹き込まれるし、逆に死んでしまったりする。)

うっ  ませり・・・   輝きが増加した のつもりだったのですが・・・あー古文の勉強をやりなおさなければ・・・。

これこそアハハハ、だね。「輝きませり」の「ませり」は敬語表現ではなくて、「輝き増せり」なんだ。ハハハ。参った。こればかりは漢字を使わないとね、誤解を招く格好の例だよ。すくなくとも、ゆう子さんの敬語の誤用ではなかったわけだ。

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