旋律
- 2012.09.11
折々に口衝き出でくる旋律の新旧さまざまにして何の反映やら
折々に口衝き出でくる旋律の新旧さまざまにして何の反映やら
真夜にしてツクツクボウシの鳴くなるは初めてのこと 昼は暑いか
たまさかに人に好かるる姿形ゆゑに犬・猫飼はる遠き時代より
夕星(ゆふづつ)を「ゆうぼし」と読む女子アナを責むるべきにや時代とすべきや
頼りなき次期首相候補の顔ぶれよ。なるほど日本は官僚にて保(も)つ
外(と)に出でて深く呼吸し青空を胸に吸ひ込めばこの身溶けゆく ガリガリと雲こするがの音立てて輸送機が航(ゆ)く墜ちねばよいが
いづれ来ん人の世の終りのありさまは徐々にかあるいは突然のことか 月捲りカレンダーの一枚を忘れず剥がしし今日をよしとす
夜に入り暑も収まりて庭隅にくつわむし鳴きかねたたき和す
地平を飛ぶ航空機の灯がビルに消えまた現るるを繰り返すなり
ブラインドの隙(ひま)より射し入る陽のゆれてふつふつと湧く生命(いのち)あるな