今日の歌 H21 -07-09
- 2009.07.19
飾られゆく七夕垂(たなばたしで)が風受けてざわめきたてり 祭近付く 資本主義にも欠陥ありて金融が生産活動の上に君臨す <自由競争社会>とふ麗句が極端な貧富への不満を封殺してをり
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
飾られゆく七夕垂(たなばたしで)が風受けてざわめきたてり 祭近付く 資本主義にも欠陥ありて金融が生産活動の上に君臨す <自由競争社会>とふ麗句が極端な貧富への不満を封殺してをり
大いなるアメリカ芙蓉の赤き花風に波打ち世界を煽る
ラサにつづきウルムチにあがる阿鼻叫喚 富と<自由>に突き動かされ 生まるるも死するもひとり。民族もはた宗教もむなしきものを 白百合の塀より覗き匂ひ立つネットの佳人の住むと思へり
胃より気を吐きて発音なす術を声失ひし少女が自得す
夕空を突然つんざくジェット音 戦闘機なぞ飛ばない日はいつ?
二十代の死因の一位は自殺といふこの国の明日に希望はありや 自殺者は年に三万余人にてG7中だんとつの一位を誇る 三万余も毎年自殺をする国が文明国家と言へるだらうか 武器輸出解禁さへも論じらる死の商国のアメリカ模倣し (「死の商国」は「死の商人」のもじり) 軍事費が他国の合計の数倍とふ事実に米国の本質がある ちらちらと日にはばたきて番(つがひ)の蝶もつれ合ひつつ昇天しをり 青々と大玉小玉の紫陽花がひし […]
北鮮の核実験と各国の反応に感ず空気のゼリー化 自由主義なるを誇りの米国が民間企業を国有化せり ハモといふ魚は鋭き歯を持つゆゑ「食む」が訛りてかくは呼ばると 「ネタ」は「種(たね)」の逆読みにして普及せりされど微妙にニュアンス違ふ 「チクる」といふ俗語の「チク」は口(くち)が元 逆読みにして「チク」になししと 「ガサ入れ」の「ガサ」は「探す」が元なのか逆読みすれば「ガサ」とはなるが 「あたらし」は「 […]
海賊が一つの職となり果てしソマリアとふ国 世界はどうする? 稲ならず麻薬生産で食ひ繋ぐタリバーンといふ狂信の人ら 前大統領の自殺を報ずるテレビまた新聞見つつアスパラかじる 自殺するほどの苦悩の在る世には緑あふるる季節もあるなり 国のこと世界のことを憂ひつつ味噌汁すすり豆腐食みゐる
雀らが子育てをする軒先に猫出没す 民はどうなる 濃緑の葉陰にひそと柿の花ひらきて穏し 国もかくあれ
ヴェランダに放置状態の菖蒲なり年々花の数増して愛(は)し 五月晴れの蒼空邃しその果に華の三千世界を蔵して 核軍縮→核廃絶は理想論などとの戯言(たはごと)がそれを阻害す