戦争と平和
- 2003.08.05
「観念にとどまる《平和》は具体性もつ《戦争》に所詮かなはぬ」 「《平和》という概念にいかなる具体性持たせられるかが問題である」 「戦争と平和はつまり動と静 また表・裏にして不可分なるか」 「動と静、悪と善、また醜と美など二律背反にして倶に在るもの」 「相矛盾する戦争と平和とを弁証法的に止揚せむ智慧」
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
「観念にとどまる《平和》は具体性もつ《戦争》に所詮かなはぬ」 「《平和》という概念にいかなる具体性持たせられるかが問題である」 「戦争と平和はつまり動と静 また表・裏にして不可分なるか」 「動と静、悪と善、また醜と美など二律背反にして倶に在るもの」 「相矛盾する戦争と平和とを弁証法的に止揚せむ智慧」
「6月ももうおしまいと溜息を衝くがとくだん焦燥はない」 「紫陽花があぢさゐ公園に蔓延し五十がほどの異種の華あふる」 「万を超すアジサイ一斉に花ひらき豪華絢爛に衰へむとす」 「くさぐさのアジサイの中に紅色の<アリラン>の名を忘れ得ずをり」 「三ヶ根山スカイラインは両側をアジサイで飾り自動車(くるま)を慰撫す」 「一つ死が大事件なる今の世にフィリピン戦死者の数を言はうか」 「やすやすと記すものかな日本 […]
「軍人は命(めい)に従ひ動くのみ そを操れる<悪>はいづこに」 「バクダッド占領せんと前進せる米軍あはれ殺戮が待つ」 「侵すためただひたすらに空爆す 力の前に世論もさ蝿」 「住宅も病院さへも爆撃し いかなる正義があるといふのか」 「日常化既成事実化さるるほどに<侵略>といふ事実も隠る」 「目閉づればさまざまな音聞こえきて例へば砂漠をわたる絶叫」 「米国のイラク侵略戦争を忘れむとてか花の絢爛」 「紫 […]
「風もなき春の川辺を妻と行き染井吉野の蕾に手触(たふ)る」 「川沿ひに三色スミレの花さかる水面(みなも)奔(はし)るは白鷺の影」 夫婦鴨ぬるむ川面に睦みをり二つ波紋を交はらせつつ」 「莟(つぼ)みゆく桜並木の間(あはひ)にて匂ひを起こす沈丁花あり」 「蒼穹(さうきゅう)に花を吹雪かせ立つ風の怒涛となりて戦火鎮めよ」
「地中には何棲むならむ冬空に伸び行く飛行機雲に思へる」 「地球にはまだまだ住めるところある何に喘いで争うのだろう」 「地上には10万人都市ビル計画、海底都市の構想もある」 「東京とニューヨーク間を30分、スペースプレーン計画もある」 「戦争は誰でもいやだと言いながら戦争準備をせっせとしている」 「渦巻きは北半球は左巻き南は右なり。汝(な)が渦は、さて」
「人も猿も食欲性欲権力欲あれど笑ひは人のみのもの」 「建設と破壊の歴史、憎しみと融和の果の65億人」 「核兵器もつ大国が北鮮の核開発を脅威と言へり」 「国と国争ふときも基底には個々人の喜怒また哀楽がある」 「地平はや春めきをりて近山も遠き山脈も霞む正月」 「長良川支流の岸に佇(た)ちて観ぬ小山頂上人型の松」 「伊自良川淀む水面(みなも)を叩きつつ番(つがひ)小鴨が水遊びする」 「雲の間に見え隠れせ […]
「グゥワーンクゥワーン、頭の中が鳴りつづけ無性(むしゃう)に虚し原爆の日は」
「『ABM条約脱退MDを推進』宣す-カウボーイ・ブッシュ」(梧桐) 日本への原爆投下をはじめとして、ベトナム戦争、湾岸戦争、数々の航空機ハイジャック対応、そして今回のアフガン爆撃などなど、要するにアメリカの中枢には、今でも「西部劇魂」がしっかりと残っていると感じます。パンパンパンの、かっこいい撃ち合いが好き。
迷妄のテロにアメリカ炎上しさめざめと吾が心悲しむ