残る紅葉
- 2020.12.08
細枝の先端に残る紅葉(もみぢ)二枚 深まる冬に落ちさうなものを
梧桐学が日々詠んだ歌の収納庫です。
細枝の先端に残る紅葉(もみぢ)二枚 深まる冬に落ちさうなものを
折々に鳴る風鈴の音色さへ冬には固き厳しさをもつ
人間の本性はどちら?芸術いな軍事なのかと悩むもおぞまし
金メダルの人気番付を見て呆る 金は金なり 人は人なり
朝の陽に輝(て)る隣家(となりや)の吊し柿このひと冬を羨(とも)しみて見む
三冠馬三頭出走のジャパンカップその三頭がトップスリー占む
純白の長楕円形なる雲ならぶ縁ぼやけゐるは消えゆく兆し
‘第九’初演をベートーベンは指揮するも聴衆の歓呼は聞こえざりけり
蒼穹に音のみ立てて航(ゆ)く一機 一万メートルを超ゆる上空か
(新仮名): 花水木の実のみ残った細枝にサーカスをしてカラスら数羽